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お客様に「耳の痛い話」をした結果

こんばんは! dnkspitz(ダンスクスピッツ)です。

私は、30代の頃、プロジェクトマネージャとして、ある大手製薬企業様の業務システムを開発しました。

その時に、お客様にとって耳の痛い話をしたことがあります。今日は、その経験について書きます。

業務分析

その業務システムの開発はフェーズを分けて、契約することになりました。最初は業務分析フェーズでした。

私は、プロジェクトチームのメンバと共に、システム導入予定部門の業務を理解しながら、お客様の抱えておられる課題と要望を整理しました。

ヒアリングを続けながら、お客様の課題を丁寧に洗い出していきました。また、お客様自身が認識されていない課題についても、少しでも疑問に感じれば、突っ込んだ質問を繰り返して課題の把握に努めました。

最終的には、お客様ご自身が認識されていない課題も含めて、多くの課題に優先度をつけて整理しました。また、業務分析結果を様々な図表で表現しました。また、課題の解決策も、まとめました。

そして、他の関連部門も含めて一堂に集まっていただき、これらの業務分析結果を発表することになりました。

この発表会は非常に重要な場です。なぜなら、業務分析結果と進め方について、お客様に了承いただけなければ、次のフェーズである基本設計を受注することができないからです。

業務分析結果の発表会

業務分析を通じて、明らかになったことは、お客様の非効率な業務プロセスです。私は、現状のプロセスフローを少し変更した程度では、システム導入効果が得られないと考えていました。

そのため、業務の流れを抜本的に変える必要があること。また、それができないならば、システムを導入する意味が無いことを話しました。

これまでのやり方に慣れてきた社員にとって、長年続けてきた方法を大きく変更することは、かなりの苦労を伴います。

しかし、私は、思い切って、お客様の現状の課題を次から次へと図を使いながら説明していきました。

現場の不都合な事実も含めて、かなり突っ込んだ話をしました。それは、私のヒアリングに対応された現場社員の真摯な姿が頭の中にあったからです。

しかし、私は、ヒアリングに直接関与していなかった現場社員から反発をくらうだろうと想像していました。

最悪、次の基本設計フェーズの受注は無いかも。と考えていました。しかし、真実を明らかにし、それをご理解いただかない限り、新システムを入れる意味は無いと信じていたので、ズバズバと課題と解決策について、話を続けました。

そして、説明会が終わって会場を出ようとした瞬間です。

自社の担当営業が私のところに走ってきました。

そして、こう言ったのです。

「dnkspitzさん、(お客様の)取締役が座っていたよ。取締役から、このシステム案件を早く進めろ!と指示があったよ!」

私は、説明会会場に取締役が同席されていることは全く知りませんでした。

あれほど、耳の痛いことを話したので、色々、社内で起きるだろう。なので、基本設計を提案できたとしても、かなり後になるかな。と思っていましたので、思わず、「ラッキー!!!!」と心の中で叫んだのでした。

ま・と・め

お客様にとって耳の痛い話でも、それを伝えることで、お客様にメリットがあるのであれば、心をこめて、丁寧に話をする。

それで、道が開けることもあると思います。

では、また。

dnkspitz








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