深夜、にゅうめんの罪悪感のなさ
深夜、夜食を食べるのに常につきまとうのは罪悪感である。
ポテトチップス、煎餅、トースト、チーズ、饅頭……
どれも、それなりに罪悪感がある。
別に太るのが嫌なのではない。
今。ふと、腹が空いた時に、冷蔵庫に揖保乃糸があることを思い出した。
夕飯に作った「きつね」もある。
買い置きの麺つゆもある。
小さなフライパンに湯を沸かして、隣でヤカンで湯も沸かす。
この辺は同時作業。
湯が沸いたら、素麺をひと束茹でる。
器に麺つゆを入れて、お湯で割っておく。
水で洗った素麺をつゆに入れ、きつねを乗せる。
七味を多めに振りかける。
それを立ち食いそばを啜るようにして食べる。
一気に胃のなかが熱くなってきて、気持ちがいい。
つゆを飲み干しても全く胃がもたれず、その上、心地よく満腹感もある。
深夜のにゅうめん……最高だ。
ちなみに、きつねは自分で作った。
買ってきた油揚げ5枚を10分間下茹でし、油抜きをする。
それからザルにあげて、水気を湯呑み相当の大きさの何かで絞る。
あんまり強くすると油揚げが破けるので注意が必要だ。
それを小鍋に入れ、醤油・砂糖・少々の酒・好みでお酢(今日は入れなかった)・水で沸かしてから投入。水気がなくなるまで煮る。途中何度か裏返す。
数分で美味しいきつねが出来上がる。
粗熱が取れたら、冷蔵庫へ。
ご飯と食べても、うどんと食べても美味しい。
そして、にゅうめんにも合う。
もし、冷蔵庫の片隅に素麺があり、めんつゆがあるのなら、ぜひ試していただきたい。薬味やトッピングなんかなくてもいい。
深夜に、こっそり、硬めに茹で上げたにゅうめんを啜る快感を分かち合いたい。
仕上げに濃いめの緑茶があれば、なおいい。