ニューロフィードバックはヌミノースを起こせる?
先日、ニューロフィードバックの脳トレを受けに行ってきた。
それからというもの、パッと見ただけではわからない脳波について調べまくった。
調べても調べてもどうしても理解できない複雑な仕組みがそこには隠れていて、市販のニューロフィードバックのヘッドバンドや脳波計測器の効果について、興味が湧く一方だ。
ただ、EEGer4の認定資格を持っている臨床心理士などが、その脳トレの効果と安全性を向上させるために日々精進しているのだから、一般人が間違っても簡易的な脳波測定で一喜一憂することの方が悪いストレスとなり、思いもよらない副作用が出るのではないかという不安も生まれた。
脳は誰一人として同じでないこと、その人それぞれの癖があるからなのだ。
脳を無暗に弄り回してはいけない。
「アルジャーノンに花束を」を思い出す。そこには劇的な感動があり、悲しい結果が訪れるのだ。
「これが正常値」「これが正常な波形」などと一般がすると少し形が変わったところで、病気を疑ったり、逆に毎日計測してるから大丈夫として、重大な疾病を見過ごしてしまう可能性も少なからずあるだろう。
今では、リラックス効果やスポーツや音楽の能力向上、はたまた臨床心理のフィールドでは「発達障害」「抑うつ症状」などの症状軽減に効果があるとまで言われ、広がりつつあるが、先ほど少し懸念になった、もし専門家でない人間が、簡易な脳波によって見落としてしまう脳疾患について調べてみた。ダントツに多いのが「てんかん」という病気だった。先天的なものから心因性のもの、途中障害の外傷性、また原因不明なものまであるようだ。
知人にもてんかんを学生時代には発症し、妊娠をあきらめた女性もいる。 そして、他にも手術を受けた人を知っている友人もいて「人が変わってしまった。同じことを何度も何度も繰り返し話す」と手術後の後遺症なのか、分からないけれど、諸手を挙げて喜ぶことはできない結果もあるようだ。ただ重度となれば、卒倒し泡を吹き意識不明のまま脳障害も起きるかもしれない発作も中にはあり、苦しいのは本人だけでなく家族も大変な心痛を抱えることになる。
気が付かないで一生を過ごす人もいるかもしれないのが「病」というものなのだけれど、そのために、残された時間を意識することなく別れをしなければならなくなる人たちもいる。
さて、調べてみると、面白い記事を書いている方がいた。
検索していただければわかるのだが、神秘体験“ヌミノース”が側頭葉てんかんの発作によるものだという説を述べられている方がいた。
世界の偉人・天才・英雄の中にはこの「てんかん」を患っていたと思われる人々が多いそうだ。
宗教界、哲学者、心理学者、画家、音楽家、そのほか歴史上の偉人の中には神秘体験をした結果に、180度人生が変わってしまう人がいたり、または子どもの頃から病弱だったり、異常行動を起こしていた人が、自分の好きなことに夢中なり一直線にその人生を「死」に向かって猪突猛進してしまう人たちもいた。
全てが遺伝子のせいではなく、また親のせいではない。
色々な要素が相互依存しながらある種の現象が起きるのだ。
その中で、名を遺した人々が、ある「神秘体験」をしたとき、言葉では表現できない、共通性がある。
「光体験」「ワンネス体験」「宗教体験」「至高体験」と彼らは呼ぶ。
現在の脳科学では、右側頭部の耳の上の奥に位置するある部分に電気刺激を与えると、深い瞑想状態と似た脳の状態が人為的に再現することが可能だそうだ。
今後、それがエンタテインメントになり、みんながこぞって脳みそに電気を当てるようになるのではないかという恐ろしい光景が見える。
脱法ハーブやら覚せい剤やら、市販の咳止め薬や頭痛薬、ラッカーや マジックペン、はたまたガソリンまでもが脳に異常をきたし、十代の子どもたちは遊びで自分たちの脳をコントロールしてきた。そんな子どもたちが今、大人の世代になり、VRで更なる幻覚を産み出し欲望を満たす方法を思いついている。 その勢いで、ニューロフィードバックが使われ始めたら最悪ではある。
生きづらいと感じさせるこの世の中は、第3者が決めた時間によってコントロールされている。 脳自体も、自分時間を持っているにもかかわらず、強制的に時間を合わせるよう迫る。
いつも元気でニコニコしてて、ちゃきちゃきしている人を評価するし、雑学をたくさん持ち合わせてる人が優遇される。
「理想像を持て」と言われ、「できる努力をまねろ」と言われたところで、残念ながら、できる努力だけでは、その理想像に近づけるわけではなく、自分自身に満足してはいけない、昭和の負の遺産だと感じる。
そんな中、無意識でたまったストレスを観るのに脳波は役立つときがある。
緊張している脳と無感情になるほど感覚麻痺している脳
「無理に笑おうと努力しても笑えない」そんなときもあると思う。
それを観て、「リラックスしてるからいいね」とか、「もう少し元気がでるような脳波がいいね」とかいう程度で、脳トレするのが現状の性善説を拠り所にした使用法が想定されているが、たぶん。。。それでは済まないと思う。
でも、きっと使い方を間違えれば、神を観たという人もいるだろうし悪魔を観たという人も出てくるだろう。
では、そこで「ヌミノース」という定義される神秘体験をすることは可能なのだろうか。
なぜ、てんかん患者は同様のビジョンを観るのだろうか。
右脳側頭葉てんかんをり患してたとしても、皆が同じ体験をするわけではないだろう。上記の記事を参考にするならば、苦行・荒行によって右脳側頭葉のある部分に過度の刺激がおき、突発的なてんかん症状が生じるという。体の原理的に、あり得る話だと思う。
では、たんなるニューロフィードバックという自己コントロールを学ぶことによって、その適瞬間にその発作を起こすだけの脳トレが可能なのだろうか。
外から予知不可能な刺激を受けるならば、ヌミノースの疑似体験は可能かもしれない。しかし、それが現実に戻って来られなくなる可能性も捨てきれない。
ヌミノース体験をしていることをニューロフィードバックの計測器で記憶することができれば、神秘体験の場所へ繰り返し戻れるようになるかもしれない。
しかし、どんどんそのワンネス感が深化していき、戻ってこれなくなったらどうするんだろう。。
植物状態
そうか。。
人間が、現実に戻れなくなった時、植物になるんだ。
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