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今日のケンカは明日に持ち越さない

ユダヤ商人は商談のとき席につくときは必ずニコニコ。晴れた朝はもちろん「グッド・モーニング」だし、嵐の日でもニコニコして、「グッド・モーニング」

ですが、商談に入ると大抵は難航する。

ユダヤ人は、金銭に関する取り決めは、うるさくて、細かい。マージンの一銭一厘、契約書のちょっとした書式にも口角泡を飛ばし、時より激しい口論になる。

ユダヤ人は日本人の「まあまあ主義」は決して認めない。意見が分かれるようなことがあれば、どちらの意見が妥当であるか、徹底的に議論する。

激論からののしり合うようになるのも珍しくない。商談が一日で円満裡に成立する、ことはまずない。ほとんどがケンカ別れになる。

こんな場合日本人は半ば商談を打ち切るつもりになる、あるいは打ち切るつもりがなくても、ケンカした手前、相当の冷却期間をおかないと、テレくさくて相手の顔をまともに見れたものではない。

ところがユダヤ人は翌日ケロリとした態度でニッコリ笑顔で「グッド・モーニング」とやってくる。



”忍耐”を支える論理

「人間の細胞は刻々と変化し、日々新しくなっている。だから昨日ケンカした時のあなたの細胞は、今朝には新しい細胞に変わっている。満腹の時と空腹の時でも考え方も違う。わたしはあなたの細胞が替わるのを待っていただけだ」

ユダヤ人は2000年の迫害された歴史の中で得た忍耐の積み重ねを決してムダにはしていない。忍耐しながらも取るべきものは取るというユダヤ商法をあみ出している。

「人間は変わる。人間が変われば社会も変わる。」

これはユダヤ人が2000年の忍耐の中から得た楽観主義であり、ユダヤ人の歴史の中から生まれた民族精神である。