「好き」は言葉にして伝えないと、死んでしまうらしい。
先日、とても印象に残るセリフに出会いました。
ドラマ『お耳に合いましたら。』の第1話より。
「なにかを好きになる感情ってのは、言葉にして誰かにちゃーんと伝えないと、心が麻痺してしまうらしいよ。要するに、好きなものがあるのに、長い間ずーっと誰にも言えないでいると、心が感動する必要性がないって風に判断して、なにかを好きって感じることすらやめてしまうんだって」
「恐い言い方しちゃうけど、好きが死んでしまうんです」
誰かに伝えないと〝好き〟が〝死ぬ〟……、とな?
このセリフ、作中ではラジオから聴こえてきます。歯を磨いていた手が止まり、衝撃を受ける主人公・高村美園。普段、会社では周囲に気を遣って自分を出していませんでしたが、このままでは「好きが死んでしまう」と焦ります。
美園には、死なせたくない〝大好き〟があったんです。
それが「どこの街にもある、決して特別ではない、でも欲さずにはいられない」チェーン店グルメ、通称〝チェンメシ〟。
悩んだ結果、美園が決意したのが音声配信でした。
……というのが、あらすじ。
実はこのセリフを聴いて、ある人物が頭に浮かびました。
もう15~16年の付き合いでしょうか。長く一緒に仕事をしてきたディレクターさん。彼は出会って数年、僕にあることを黙っていたんです。
なにを黙っていたかというと……、
幼いころからロッテファンであるということ。
年齢も近くて、その当時はもう気軽に話せる間柄になっていました。しかも、野球の話題なんていくらでも出ていたのに、なぜ?
僕がオリックスファンだから喧嘩にならないように、ではないとのこと。確かに、僕だけではなく周囲のあらゆる人に黙っているようです。
では、一体……?
「ロッテのことなんて誰もわかんないでしょ」
え~~~~~、そんな理由?
今年、ロッテとオリックスは歴史的な優勝争いをしていますが、僕が日々ドキドキハラハラしているのに対し、彼はすーんとすまし顔。
きのうも一緒に仕事をしていたのですが、天王山の試合をチラチラ見る僕に対して、彼は一瞥もせず。
なんという不動心……、否!
誰かに伝えなさすぎて、好きがもう死んでしまっているのではないか。
そうだ、そうに違いない、そうに決まった😆 それなら説明がつくではありませんか。
「おまえ(の好き)はもう死んでいる」
あした、教えてあげよっと😜
そう考えると、noteってイイですね。
好きなことを好きなだけ発信できる場。
僕の場合だと、オリックスのこと、漫画のこと、家族のこと、学んだこと、言葉にして誰かに伝えられている。
「僕(の好き)は死にましぇん」