ほとんどの企業はHubSpotの無料版とSalesforce Essentials(3,000円)でCRMが完結するって話(そして、配布できるパッケージを作りました。)
今日はタイトル通り、HubSpotとSalesforce、つまりCRMの話です。
CRMとは?とか、そんな概念はこすり倒されていると思うので、そういった内容は省いて、システムの細かいTips的な内容を書いていきます。
まず、結論
HubSpotの無料版はスゲー。
SalesforceのEssentials(3,000円/月/1User)もスゲー。
どっちも基本的なCRMとして必須の機能は備わっています。
どちらかを使うだけで十分ですが、双方を使うと、それぞれの弱点を補うことができます。
双方を使った僕の所感は、
HubSpot=マーケティング寄り
Salesforce=営業寄り
という感じです。(みなさんご存知だと思いますが・・・w)
HubSpot(無料版)の凄いところ
今までSalesforceの営業だった僕は、HubSpotを使うこと自体に結構な抵抗が有りましたが、申し訳ございません。謝ります。
HubSpotさん、ここまで無料で使わせてくださってありがとうございます。
まず、基本的なCRMの機能と、CRMに包含されるSFAの機能は一通り揃ってます。そこについて話し始めると、何文字書いても終わらなさそうなので、自重し、端的にこの機能が良いなと思った点を羅列していきます。
・Googleアカウントでログイン
これ、地味に便利です。
普段使うブラウザがChromeの方は尚更便利です。
いちいち、IDとパスワードの入力するって本当に無駄ですよね。
イライラするルーティーンワークのTOP5に入りますよね。
それが、なんの設定もせずとも、最初からGoogleアカウントでログインができるって、かなーーり便利です。
地味だけど、本当に便利です。
・チャットフロー
これも結構衝撃的です。
いわゆる、ホームページ上に埋め込みができるチャットツールが使えます。
そして、チャットフォームが表示される条件も、それなりに設定ができます。
世の中に多くのチャットボットのツールが存在しますが、HubSpotなら無料でできちゃう。これ、結構凄いです。
もちろん、AI搭載のチャットBotなどには敵いませんが、
簡易的にHPにチャットフォームを埋め込みたいって方には最適だと思います。
・フォーム作成
これも簡易的ではありますが、簡単に申し込みフォームなどを作成することができます。
以前、向井さん(https://twitter.com/Shun_Mukai0718)にご協力頂いて開催した#旬トレ の申し込みフォームはHubSpotで作りました。
もちろん、Googleフォーム等でも同様のことができるのですが、それと比較して何が良いかっていうと、HubSpot自体がCRMなので、そこにダイレクトで情報が蓄積される。
これにつきます。
無駄な転記作業も発生しませんし、
ここで作成されたリストに一括でメールを送ることもできる。
作ったフォーム自体のアクセス数やコンバージョンレートまで即座に把握できる。
もう、無駄な作業は不要ですw
ちなみに、フリーアドレスを自動で弾いてくれる機能も地味に便利です。
・ミーティング
個人的に、HubSpotを使う一番の理由はコレです。
ビジネスパーソンの多くの方が、日程調整の電話やメールでどれだけの時間を浪費していることでしょうか。
このミーティング機能を使えばそんな時間はなくなります。
似たようなサービスで、YouCanBook.meなどもありますが、HubSpotのほうがオススメです。
YouCanBook.meの場合、Zoomのリンクの自動発行までやろうとすると地味に設定がめんどくさいですし、Zapierを使ってZoomと連携しようとすると、YouCanBook.meを有料版にしないとダメなんですが、HubSpotならそんな心配無用です。無料版で動きます。
ソッコーでZoomのリンクまで自動発行してくれます。
最高。
・Cookieのトラッキング
いわゆる、マーケティングオートメーションの基礎的な機能です。
だれが、何回、HPのどこを見たか。
ここのCookieのトラッキングまで無料で提供しちゃう懐の深さは、シンプルにスゲーなと思います。
HubSpotはスタートアップに優しい
HubSpotが提供するスタートアッププロダクトに参画しているVC等から資金提供を受けている場合、
シードステージでは90% offで。
シリーズAなら50% offで有償版を利用可能です。
良い機能は有償版からと、かなりキレイなパッケージングをされていますが、そんな方でも、シードスタートアップは90% offで使えちゃう。
スタートアップに優しいって良いですよね。
HubSpotの惜しいところ
HubSpotはたしかに凄い。
でも、細かい部分がちょっと惜しいのであえて書いておきます。
・ヘルプの日本語がわかりにくい
・日本語のヘルプページが少ない
・無償版だと、フォームやメールにHubSpotのロゴが入る
・データベースの構造が視覚的にわかりにくい
→謎に項目が乱立しやすい
とはいえ、無料でここまで使えるので、十分かと思います。
ちなみに、有償版にするとSalesforceとネイティブに連携ができちゃうのがまた凄い。
ちなみに、このSalesforceとのデータ連携は、
後述するSalesforce Essentialsという安価なEditionとも連携可能です。
Salesforce Essentialsは凄い
これ、まじで凄いです。
けど、僕がSalesforceの営業だったら紹介したくないです。
なんせ、最も売れ筋のEnterprise Editionの1/6の価格なんですもん。
しかし、ほとんどの企業はこのEssentialsで事が足りてしまうと思っています。
SalesforceのSalesCloudでできることは、ほぼ全てできてしまいます。
更に、Salesforce Inboxという、
GSuiteやOffice365のメール上からCRMの情報を参照し、
さらにはメールの開封トラッキングまでできるオプションが標準でついてきます。
このオプションがそもそも、3000円/月/1Userなので、
実質、Essentialsはタダみたいなモノだとおもっています。
Salesforce Essentialsの制限に挑戦してみた
この3000円のライセンス、果たしてどんな制限がかかっているのか、めちゃめちゃ試してみましたが、よっぽど凝った使い方をしない限り、なんの問題もなく使えてしまいそうです。
僕だったらこんなダッシュボードつくるだろうな・・・
って感じのものは一通り作れちゃいました。
※実際にEssentialsのダッシュボードを使ってデモした動画もあるんで、見たい人は個別に連絡をください。
→ご依頼内容次第ではお見せできないこともあるのでご了承ください。
このEssentialsについて、ダメなポイントを強いて言うなら、
・10User以上は利用できない
・一括メールの送付上限が1日200通まで
・Web APIが使えない
→けど、使ってる企業のほうが少ないのでは?
→データローダーは使えない
・カスタムプロファイルを作成できない
なぜかプラスの機能もあって、
・通常、APIが使えないとインポートできない商談は、なぜかEssentialsだとインポートできる
って感じです。
よっぽどSalesforceに詳しい方以外はあまり関係のない内容ばかりかと思います。
Essentialsを使う前提でパッケージを作った
Salesforceで地味に大変なのは、初期の項目設定と、ダッシュボードの作成だと思います。
(もっというと、標準搭載なのに絶対に使わない項目を消す作業も・・・)
まったくSalesforceを触ったことない人が0から設定していくと、死ぬほど時間がかかります。
そして、無駄に管理項目を増やしすぎる傾向にあります。
ってわけで、僕が最小限で、これだけで十分だろうっていう内容と、
それに伴うダッシュボードを最初から設計し、
なおかつ、Essentialsで全て動く前提でパッケージ化しました。
Salesforce上にインストールすれば、
僕が監修した案件管理&ダッシュボード(営業会議&異常値チェック)
が即座に使えちゃうっていう代物です。
商談画面
取引先画面
→地味に、活動状況の信号が便利
僕はSalesforceのインプリでビジネスをしているわけじゃないので、
希望される方が多いなら無料で配っちゃおうかななんて思ってます。
(パッケージ化して配布するのって、標準の機能の範囲内だし、特段問題ないし、特に怒られることもないだろうなぁって思ってる・・・)
※ご希望の方はこの記事をTwitterでシェアしつつ、
「パッケージ欲しい」と意思表示してください。
件数が多ければ考えますw
とはいえ、HubSpotもSalesforceも所詮はツール
と、ここまでHubSpotとSalesforceのEssentialsを褒め称える内容を書いてきたのですが、最後にちゃぶ台返しをしてすいません・・・
先述のSalesforceのパッケージも、インストールしただけでは、運用や定着、もっと言えば、効率化がされるなんてことは絶対にあり得ません。
HubSpotも同様です。
所詮はツールであり、それを使うのは人です。
そもそも、何を実現したいのか(ゴール)
運用する体制と責任分担
いつまでに何をしたいのか(導入プランではなく、活用のプラン)
何ができたら成功なのか
その他、諸々ありますが一旦、割愛
上記を全く決めず、ただ何となくツールを入れても全く意味がありませんし、効果も出ませんし、もちろん、定着化もしません。
先日のnoteでも、
カスタマージャーニーから考える
と申しております。
また、ツールを入れても業務が煩雑になるなら無意味です。
ツールの導入によって、
・業務の流れ(ワークフロー)がどのように変化するのか
・どのようなデータが蓄積されるのか
・それをどうやって評価し、活用するのか
その他諸々・・・
を考慮しないと絶対に失敗します。
また、
・受注率が・・・
・商談日数が・・・
・活動量が・・・
なんてことを言う営業やコンサルも、9割は胡散臭いです。
それ見てもワークフローが煩雑になるなら、データが蓄積されないなら、それを評価できないなら、全く意味がないです。
というわけで、所詮はツールなので、それを使う人と、業務がどう変わるのかをしっかりと検討してほしいなと思っております。
最後に宣伝
と、色々と好き放題書きましたが、宣伝させてください。
上記の様に、ツールの選定をする際に検討すべき内容はめちゃめちゃたくさんあります。
が、「それって何か明確にできます?」
と聞いて、パッと答えられる方って本当に少ないです。
いわば、IT営業スキルの裏返しである、IT購買スキルだと僕は思っています。
というわけで、宣伝です。
ざっくり言うと、IT購買の支援を行うSaaSを弊社が作ってます。
まもなくクローズドのα版が出来上がるので、
気になる!もしくは、使ってみたい!
という方はお気軽に以下のフォームからご連絡くださいw
という宣伝で締めさせていただきますw