He has passed away.
この一年、一緒に家族として暮らしてきた
犬が昨日、亡くなった。
享年、推定6歳。早過ぎる死だった。
彼は、いわゆる保護犬で、廃業したブリーダーから
保護犬のためのシェルターに引き取られた犬。
年齢は推定5歳、詳しい成育歴は不明。
ただ、「繁殖犬」としてブリーダーのもとで
働いていた、ということだけが分かっていた。
昨年の9月11日に新しい家族として
ウチに加わって、ちょうど1年。
たった1年で、彼は天国に逝ってしまった。
「突然死」とはこういうものなのか。
数日前から歩き方がおぼつかなくなり、
なんでもない場所で転び、最後の夜には
心臓が焼き切れるような激しい呼吸が
一晩中続いた後、それでも立って歩こう
としていた。
お世話になっていた獣医さんにも
結局「?」のまま、
処方された薬を使う前に、
逝ってしまった。
生まれてからの5年間、我々人間の都合で
「繁殖」させられ続けてきた彼にとって、
ウチで暮らした1年間が、
少しでも幸せであったことを、
心の底から、祈りたい。
優しく、愛嬌にあふれた犬だった。
人間を笑顔にさせる特別な力を持っていた。
彼が中心にいてくれたことで、
家族が何度救われたことか。
アルコール依存症が再発し、
病気の力にそのまま流されてしまい
そうになった私を、
最後の最後まで
命を張って救おうとしてくれたのも彼だった。
食いしん坊だったのは、
ウチの「先代(犬)」ゆずりで、
天国に旅立つ数時間前まで、
いつものようにドッグフードを食べ、
水をたらふく飲み、
トイレで出すものを出してから、
旅立った。
そんなところにまでオチをつけて、
家族を泣き笑いさせる、
圧倒的な存在だった。
実の父親の死に接しても涙一つ
こぼすことが出来なった私に、
もっと単純に生きても良いのだ。
と、教えてくれたのは、
先代(犬)と彼である。
ありがとう。
絶対に忘れないから。
さようなら。
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