362 ゴールデンウィーク
はじめに
新入生のみなさん、新学年に上がった皆さん、授業参観や面談なども終わり取り合えず、一息付けているのではないでいょうか。
入学式からここまでノンストップで毎日のあわただしい学校生活を過ごしてきた皆さんは、少しペースを整えるそんな時間にもってこいなのがゴールデンウィークかもしれません。
さて、今日の教育コラムでは高校入試の受験生の皆さん向けに話をしぼって、実は大切なゴールデンウィークの過ごし方について少しお話してみたいと思います。
ポイント
5月以降の成績が伸びるかどうかは、新年度が始まって約1カ月が過ぎた頃にやってくる、長い学校では1週間から10日間程度あるゴールデンウィークだといっても過言ではありません。
その上で、3つのポイントを押さえておきます。
①学習習慣と勉強時間は減らさない
②スマホの使い過ぎやSNSからの情報に左右されない
③難しい問題よりも今は基礎固め
学習習慣と勉強時間は減らさない
高校入試を控えている中学3年生の皆さんの多くは4月にさっそく志望校判定系の外部試験などを受けた方もおられるかと思います。現時点での判定結果は、思ったようなものでなかったとしても、ここからの10カ月でその内容は覆せます。
しかし、そのテスト結果をそのままにしていてはいけません。むしろ、間違えた問題を丁寧に解きなおすような時間というものは新学期早々にはなかなかなかったかと思います。だからこそ、苦手な部分や理解できていない部分をじっくり克服する時間が必要なのです。
部活や大会も重なる時期ですが、一日単位で全く学習しない日があるようなスタイルではなく、学習習慣を維持する意味でも毎日、テーマや課題を定めて学習に打ち込みましょう。受験の年はやはり行きたい学校があるわけですからそれまでのような過ごし方では、たいていの場合不都合が生じてきます。それこそ、物理的な不足が最も大きな悪影響を及ぼすのです。
②スマホの使い過ぎやSNSからの情報に左右されない
ゴールデンウィーク中のイベントや各地での観光などSNSで楽しむ姿を発信する人は多く存在します。それはそれとして割り切ることはとても難しいですが、少なくともそうした情報に触れていると自分だけが勉強をしていて、何も楽しめていないような気もちになります。
せめてスマホゲームで遊んだり、動画を見たりして息抜きをしたいと考え学習の合間にちらちら見てしまうなんてこともあるでしょう。
実は、5月のこの時期にこれからの1年間の受験スケジュールを確認したり、中間テストの範囲を予習したりとやることは多いのです。受験に向けて学習を進めていく準備とは、高校受験なら5科目のこれまでの課題を洗い出す必要があります。
意外と時間を割かれてしまうスマホの利用時間、もしもレジャーに出かけるなら、そうした普段の余暇の時間をもっと調整する必要があるのです。少なくとも通信目的でスマホを近くにおいての学習は、その効果が損なわれますので、少しそうした端末との関わり方も考えてみてください。
③難しい問題よりも今は基礎固め
比較的時間に余裕があるこの連休だからこそ、単語練習、漢字練習、熟語の意味、計算、証明問題の公式や解答方法など、中1、中2の内容に遡ってじっくり学習を進めましょう。
学校から提供されている問題集も受験対策用の物は前半はほとんどこれまでの復習が多いでしょうから、どんどん進めていくことも可能なわけです。
説明を読み確認し、自主学習ノートにまとめたり練習したりと努力を残していくことで、学校の先生からの評価も高まるでしょう。
休みが明けたら、その瞬間に進めている単元のテストや定期試験など夏休みまで怒涛の様にスケジュールが埋まっています。復習に時間をかけるなんて難しいでしょう。部活も佳境になりますからなおさらです。
そして、夏休み受験前の最後の砦ともいうべき日々を規則正しく過ごしながら学習を継続していけるかは、ゴールデンウィークで培った継続力や計画性にかかっているのです。
先を見て、今を生きることはとても難しいですが大切なことなのです。
今日から始まった連休は、遊ぶ人、学ぶ人で大きな差を生み出す、大逆転をねらうなら受験生には、まさに黄金の一週間なのです。