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新春ドラマ「義母むす」に学んだ、娘への接し方。
めったにドラマを見ないわたしが、新春ドラマ「義母と娘のブルース」を楽しんだ。
仕事一筋バリバリのキャリアウーマン、岩木亜希子が、先妻を亡くした宮本良一と結婚し、小学生のみゆきの母親となることになり、義母(継母)として奮闘していくドラマである。
仕事一筋の彼女は、世間の母や主婦とはズレていて、どことなく亜希子とみゆきの関係はぎこちなかったが、父良一が、病で亡くなったことをきっかけに、グンと二人の距離は縮まる。
その後も、血のつながらない母と娘が、愛の形を模索しながら、悩み、怒り、時に喧嘩し、また寄り添うといった、まるでブルースを奏でるようなドラマ展開が繰り広げられ、笑いあり涙ありの大好きなドラマで、初めに放映されたときから、視聴させて頂いた。
今回は、三度目のお正月スペシャルだということで、みゆきが、就職活動を全くしていないことが発覚したところから始まる。
亡き父を、竹野内豊さんが、継母を、綾瀬はるかさんが、みゆきを、上白石萌歌さんが演じている。
義母の亜希子と二人三脚で就職活動に挑んだ結果、内定をゲットできたみゆき。
にもかかわらず、海外へ赴任して働くという彼氏(大樹)と結婚して、ついていくというみゆき。
みゆきの自立を考えた、義母の亜希子は、
「3年後ではいけないのですか?」
「みゆきは内定を頂いたばかりですし、大樹くんはまだ学生でしょう。
結婚したいと言い出したのはみゆきのほうですか
しかし親のすねをかじりながら結婚とは・・・。
一度も社会に出たことがないのに・・・」
と鼻息荒く、説得を試みる。
と、ここまできて、私も興奮してそばに居た夫に言った。
やっぱし、基本は「3年」やなぁ?
そらそうや。まだ一人前でも何でもないのに、うちの娘とおなじやなぁ。
夫も黙って同意する。
娘は、数か月後、ひとり暮らしをしている隣り町を離れ、同じ関西圏の別の場所へ引っ越すことに決まった。
社会人になってまだ一年にもならない娘は、私に言ってのけた。
「何でもかんでも『3年続けなさい』ていうのは、考えが古い」
息子は律儀にそれを守ろうと、新卒で入社した会社に、とりあえず3年勤めることを目標にしていて、時々給料が安かったり、小さな会社のことで人手不足の影響が、直接自分の業務として差し障りがあることを、時々ぼやいてはいたが、辞めるような素振りは全くなかった。
3年を過ぎた春には辞めると言っていたが、夫の身体の状態が思わしくなく、夫から願い出て、息子の退職時期が早まったまでだ。
最終的には、息子の判断に任せたが、昨年の6月から農業を継ぐと決めた。
娘も、頑張ろうとは、したのかもしれない。
正直、私が話した、その言葉を覚えていることには、驚かされた。
「3年を超えたとき、10年を超えたとき、そして20年を超えたとき、見える景色はぜんぜん違うよ」と、話した。
「もし続けられなかったら、3年頑張ってみぃ。何らかの学びが身についてるから」とも。
しかし、夏には、志半ばのところで、折れた。
向こう意気が強くて、大抵のことにはめげず、時には頑張りすぎるくらいに頑張る勢いのある娘が、まさか、そんなに早い段階で、弱音を吐くとは思いもしなかった私たちは、娘に寄り添いながらもなだめた。
3年とは言わないけど、せめてあと一年頑張れやんのか?
休職期間に気付いたことを、これからの職場で活かすことによって「経験」として積まれるんやで。辞めるには早いん違うか。
せめて、スタートしなおすのに、実家に戻ってきたらどうや。
働いた1年のうち、数か月間は、休職期間で、実質、働いたのは1年未満である。
就職が決まり、ひとり暮らしをする娘のために、夫が、敷金、礼金を用意し、車まで買い与えたのは、社会人としてスタートする娘を、応援する気持ちのほかなかった。
独り立ちする娘に対する応援の方向は、もしかして間違えていたのかもしれないし、甘かったかもしれないが、応援する気持ちが強かっただけに、怒りやショックは計り知れないくらいに大きかったのだろう。
夫は「これからは、ぜんぶ、自分の力でせい!」と𠮟りつけ、娘は何も言わずに立ち去った。
ドラマで、一生懸命説得する亜希子のことを、のらりくらりとかわすみゆきの姿があったが、娘そっくりだった。
しかし、ドラマは急展開する。
たまたま町中で困りごとで助けた老人によって「老いては子に従え」と諭されたあとに、自転車にぶつかってしまう。
亜希子が自転車にぶつけられ頭を怪我したことがきっかけで、亜希子はみゆきの結婚を許すことになる。
結婚を許した理由を、みゆきに諭す亜希子。
私は今回、自転車にぶつかり頭を打ったことで、「老いては子に従え」ということに論理的に否定することができなかった。
あなたは、もう大人ということです。
そうと決まったら、ビザの申請や、大学を卒業するために単位をとったり、大樹くんのご両親への挨拶・・・やることがたくさんありますよ。
「いつまでもアルバイト先で働けばいいじゃん」と、のたりくらりと、なかなか就職活動をはじめようとしないみゆきにも、「私がいなくなったあとも、あなたの人生は続くのです」と、ドラマの始まりの方で、もっともな現実を突き付ける言葉も、耳に残った。
そうやん!✨
それやん!✨
私らも、もう娘に任せなきゃね。
そして、言いたいことがあれば、順を追って丁寧に諭すこと。
それ、苦手やもんな。
どっちの親(義両親と実両親)も苦手やし。
だから、私らも苦手やん。
夫はすぐに感情的になって、大事な部分をぶっ飛ばす。
自分の理想や希望の結論だけを、押し付ける。
私は、子供と距離を置くことばかり考えていた。
特に、子供たちが思春期以降は、本音の部分を言ってこなかったのかもしれない。
娘に対しては、より一層。
娘には、嫌われたくはなかったから。
だけど、大事なことは、ひとつひとつ順を追って話さなきゃね。
何を言うてるねん。「一を聞いて十を知れ」て言うねん。
「空気を読めっちゅうねん」
訳の分からないことを言い返す夫に、私は返した。
いいや。全部、言葉にせな、伝わらへんよ。(そういう、あんたはどうやねん。一言うても五も分からへんのとちがうの!)
亜希子が、愛情を持って、ひとつひとつ丁寧に、みゆきに諭す姿をみていて、つきものが落ちた気がした。
それに、夫に与えられた課題の答えが、見えてきた気がした。
といっても、ドラマの通りにしたからといって、私と似て、頑固な娘が聞き入れるとは限らない。
それでも、ドラマが背中を押してくれた。
※タイトル画像は、「義母と娘のブルース」の公式ホームページから、お借りしました。
※次回は、数カ月ぶりの娘との再会のことと、私が地元を離れる娘に残したことばを、「有料記事」にして書き記そうと思います。
娘に関する私的な情報が含まれているためですが、洗いざらい書き記して、自分の思いや、娘への思いを再確認したいためです。
完全に自己満足の世界のことですので、記事を購入しなくても、気になさらないでくださいね。(私も親しくさせて頂いているフォロワーさんに対しても、そのスタンスでいます。)
フォロワーさんの立場や、おかれている環境によって興味がもてないこと、購入できないこともあること、重々承知しています。
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