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親子関係に悩んだら「ミリオンセラー編集者が厳選!子育てに役立つカーネギーの言葉5選」

人間関係の原則を説いて世界的ベストセラーとなった、デール・カーネギーの『人を動かす』。その中から、子どもに対してどう接したらよいかを学べる言葉を、100万部ベストセラー編集者であり、社会人になった息子をもつ編集者のFがご紹介します。

以下の5つの言葉は、『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』より抜粋したものです。

その1 家族を褒めるのを忘れない

カーネギーが人間関係を改善するために最も大切だと言っているのが「相手の自尊心を満たすこと」です。子どもに接する際も、もちろん重要なポイントになります。

一週間、家族に食事を与えなかったら犯罪になることは誰でも知っている。ところが、食事と同じくらい人々が求めている誠実な褒め言葉を何年間もかけていないケースはいくらでもある。
ブロードウェーのスター俳優、アルフレッド・ラントは「私が最も必要としているのは、自尊心を満たしてくれる褒め言葉だ」と言っている。
私たちは食事を通して子どもや配偶者の身体に栄養を与えるが、彼らの自尊心を満たすような配慮を欠きがちである。彼らに体力をつけさせるためにおいしい料理を食べさせるのに、元気をつけさせるために心のこもった褒め言葉をかけるのを忘れているのだ。もしそれを実行すれば、あなたが発した優しい言葉は、美しい音楽のように相手の記憶の中にいつまでも残るに違いない。

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』


その2 相手に注意するときは、まず自分の過去のミスを告白する

この項目は相手が大人の場合ですが、子どもを相手にした場合でも十分に通用する内容だと思います。

数年前、姪のジョセフィーンがニューヨークにやってきて、私の秘書として働きたいと言った。高校を卒業してまだ二、三年しか経っておらず、実務経験はほとんどなかった。現在では彼女は素晴らしい秘書だが、当時は初心者だった。
ある日、私は彼女のミスを指摘しそうになったが、「ちょっと待て。今の自分は経験豊富だが、二十歳前後のころはどうだったか振り返ってみよう。恥ずかしい失敗をいっぱいしたではないか」と心の中で思った。
その結果、彼女のほうが当時の私よりもよっぽど優秀だという結論にいたった。それ以来、彼女の間違いを指摘するときは、こんなふうに言うことにした。
「君はミスをしたけれど、若いころの私はもっとひどいミスをいっぱいした。だから私には君を叱る資格がないが、こんなふうにしたほうがいいと思わないか?」
相手を注意するときは、まず自分の過去のミスを告白して「自分は完璧な人間ではない」と謙虚に認めたほうが、相手はあなたの指摘を聞き入れやすくなる。

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』

その3 人前で叱らない

あなたに部下がいるならば、このことはすでに心がけているかもしれません。しかし、子どもについてはどうでしょうか。

あまりにも多くの人が人前で部下や子ども、配偶者を平気で叱っているが、これはけっして好ましい行為ではない。誰かが見ている前で叱られると、大人であれ子どもであれ、対面を保てなくなるからだ。相手は恥をかかされて面目が丸つぶれになり、あなたに反感を抱いて自分を正当化しようとするだろう。
 叱るときは一対一でするように配慮すれば、相手は面子を保つことができる。だから、あとは言い方さえ気をつければ、あなたの言うことを素直に聞き入れてくれる。相手の協力を得る必要があるときこそ、人間関係の原則に忠実でなければならない。

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』

その4 母親に励まされて大歌手になった人物

子どもを褒めること、励ますことの重要性はご存知でしょうが、ここであらためてカーネギーの言葉に耳を傾けてみてください。

かつて十歳の少年がイタリアのナポリの工場で働いていた。偉大な歌手になって貧困から抜け出したかったが、最初の教師に「君は歌が下手だ。声が出ていないし、聴くに堪えない」とけなされ、すっかり自信を失った。
だが、少年は帰宅して母親に抱き締められながら「きっと素晴らしい歌手になれるわよ」と励まされ、自信を取り戻した。母親には息子が着実に進歩を遂げているのが見えていたのだ。少年は母親のわずかな収入から授業料を払ってもらい、別の教師のもとで歌の練習を続けた。
 少年は母親の励ましのおかげで人生を切り開き、やがてオペラ史上最も有名なテノール歌手になった。彼の名はエンリコ・カルーソーである。

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』

その5 子どもを叱る前に

子どもについついがみがみ言ってしまうという方も多いのではないでしょうか。この項目はぜひ、折に触れて読み返していただきたいと思います。

子どもを叱りそうになったら、その前に次の文章を読んでみよう。ある父親が心を込めて書いた反省文である。

夜中に父さんは君の部屋にこっそり忍び込んだ。そして今、君の寝顔を見ながら、心から後悔している。
父さんはあまりにも怒りっぽかった。何かにつけて君をたしなめた。
例えば朝食のときも、父さんはがみがみ言った。食卓にひじをついて食べたとか、よく噛まずに食べたとか、パンにバターを塗りすぎたといったことだ。
父さんが出かけるとき、君は笑顔で手を振って「いってらっしゃい」と言ってくれた。それなのに父さんは「常に背筋をピンと伸ばしなさい」と叱った。
 どうして父さんはいつもがみがみ言ってしまうのだろう。君は素晴らしい息子だ。父さんは君を愛している。明日からは小言を言わず、いい父親になることを約束しよう。

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』

『超訳 カーネギー 人を動かす エッセンシャル版』
『超訳 カーネギー 人を動かす』が、手にとりやすい文庫エッセンシャル版になって再登場。カーネギーの「人間関係の原則」を日常生活に応用すれば、人生に劇的な変化が起こる!
世界中で1000万人以上に読み継がれている自己啓発の金字塔『人を動かす』を、読みやすい「超訳」として181の項目にまとめました。
家庭・職場・学校で円満な人間関係を築き、大きな成果をあげるための必読書です。単なる理論ではなく、経験をもとにした「人間関係の原則」は、実際に魔法のような効果を発揮します。

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