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#連載小説
小説: サリュの隔て 1
「あの、すいません...サリュの方ですか」
「えっ...サ、サリュですか」「すいません...サリュとは...」
雨降りの木曜日 疲れ切った仕事からの帰り道
30歳を過ぎて、毎日が同じ 恋愛すらももう面到になりつつあるこの頃
いつものように最寄りのスーパーで、唯一の楽しみであるかぼちゃコロッケの会計を済ませ、さあ家に帰ろうという時だった。
「あっ..まだサリュをご存じない方ですか。」「匂い
小説: サキと咲かない花 2
#1はこちらからお願いします
確かに私(ユウ) が13歳だった時 急に自分をこれまで取り囲んでいた環境や社会が急にどうでも良くなってしまった時があった
そんな私の姿を見かねた母は 私をある夜急に喫茶店に連れて行った
そこには初老の男性が一人静かにカウンターに立っていた
彼は私たちを見た途端母に喋りかけた
「久しぶり 話は聞いていたよ 娘さんは あなたと同じだね 狭間があるタイプだ」「今は