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小説: サキと咲かない花 2

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確かに私(ユウ) が13歳だった時 急に自分をこれまで取り囲んでいた環境や社会が急にどうでも良くなってしまった時があった

そんな私の姿を見かねた母は 私をある夜急に喫茶店に連れて行った

そこには初老の男性が一人静かにカウンターに立っていた

彼は私たちを見た途端母に喋りかけた

「久しぶり 話は聞いていたよ 娘さんは あなたと同じだね 狭間があるタイプだ」「今はその狭間にいるんだよ」

「ユウちゃん 人生繋がっていると思うじゃん まあ 実際大半の人に関してはそうなんだけどさ でも いるんだよね 時々 人生の流れに元々狭間というかみぞというか 物理的に予め前後が途切れる様なギャップが設定されているタイプの人間がさ きっと君も それだね  "狭間を超える少女" なんてね」「ユウちゃん自身の心が狭間を作り出しているんじゃないんだよ そこに既に狭間の時間があって ユウちゃんは今その時間帯にいるんだよ」


2/10 小説: 「サキと咲かない花」

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