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!大ヒット祈願!映画予習、小説「室町無頼」の感想
はい、こんにちは
今年もよろしくお願いいたします
年末年始
インフルと風邪のダブルパンチにより最高?の年越しを迎えて
近所の神社に初詣すら行けてない
リドリー山下でございます
早速ですが
1月17日より公開
現在IMAXで先行公開中、、
映画「室町無頼」
それに勝手に先立ちまして…
その原作小説を病床に伏しながら読了しましたので
そのレビューをしていきたいと思います
それではレッツゴー!
なぜ本作を読もうと思ったのか
自分がクリエイターとしてこの
室町無頼に向き合わなければならないな
っとなぜかピンと思った次第です
小説の言葉を借りるなら
蓮田兵衛の如く
「なんと言えば良いのか、絵師が魂を傾け、丹精を込めて描き上げた画幅の中に、自分の性をみるようなものだ。そんな己を見知るためだけに、生きている者もおる。そのためになら銭や命は惜しくはない」
上記、かっこ良すぎるやろという兵衛の台詞は置いといて…
この原作小説を読んで…
映画版と小説がどう違うのか?この時代小説をどれだけ
映像化して何を切って何を改変して映画化したのか?
代表作SRサイタマノラッパー
監督・脚本入江悠
の底力を見てみたいなと思った次第でありました
入江監督作品のレビューを下記noteに書いておりますので
下記リンク先より是非読んでみてください
小説の話をする前に僕にとっての入江悠という存在
商業映画監督を現在も虎視眈々と狙っている自分としては
自主映画出身の入江監督には本当に自分の中で
ザ・コンプレックス!!な存在…
でした!笑
今となっては、自主映画出身の映画監督として本当に心から
ご活躍を祈っており、自主映画界の映画監督の星としてこれからもどんどん
活躍していってほしいなとマジで思います
なんなら
自分が映画の専門学校を卒業してマリンポストに所属して
「ジョーカーゲーム」の制作だったり「ふたがしら」をやっているところだったりを見ていて、あーほんとに活躍しているなと指をくわえて見させていただいておりましたw
この辺の話はまた映画「室町無頼」を見た後につらつら書くとして…
全部感想を書こうと思うと
一日以上かかる!ww
これは書ききれんなので
要点をまとめたい
けどもその要点もまとめられるほど
整理もできていない!
自分の未熟さに腹が立つ!笑
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京都市中を舞台に縦横無尽に登場人物が駆け回る
クライマックスも圧巻
なにより室町時代の京都を舞台にして俯瞰的に描ききる著者の筆力にも脱帽した
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当時の京都市中地図
この地図があることで
小説を読み進めていくにつれて
より臨場感を感じられる作りになっている
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わかる地図
この地図はこの本における重要項目だ
小説「室町無頼」
この小説における肝とはなんだろうと思った
室町時代に生きた蓮田兵衛という侍を通して
人生を生きるとは何なのかを学ばされた小説でした
時代そのものの流れをどう捉えて自分はどう生きていくのか
それを問われているような気がした作品
幕府のくそ政治の中
内部からその幕府瓦解を企む骨皮道賢、一揆を企む蓮田兵衛
時代の中を生きるすべを二人の侍から学びつつ糧にする才蔵
三人の登場人物が「時代」というウネリの中で必死にもがく
そのストーリーを第三者的に読んでいる自分自身が
小説を読み進めるにしたがって
お前はどう生きるんだ
っと問われている気がした
そもそも歴史とは
誰かの何かの行動や思いの積み重ねによって成り立っている
この時代に生きていた二人の侍、蓮田と骨皮の想いを著者の垣根涼介を通じて感じられる作品だと思った
蓮田も骨皮もある意味時代に殺されたともいえる
その無常さの中に生きる自分もまた時代と状況は違えど
同じ「人間」そのものなのである
今この状況において偉くても(何をもって偉いとするのかは置いといて…)、または、この作品の中の地下人と呼ばれる人たちのように今を生きるので精いっぱいの人でも
同じ時代に生きて死んでいくことには変わりないのだ
そんな現実の無常観こそそしてそれでも
自分が何をして、自分自身が心の底から損得を抜きに生きるさまを、どう生きるのかを、見つけて探し出して、それをやれたら…こんな最高なことはないのである
しかしこの作品はそれ以外にも答えを出している
謙虚になること
自分の人生だからこそである
人生は、はかなく短く現実は厳しくのしかかる
それでも早急に答えを出さない
答えを他人に求めてはならない
人生を決めるのはどう生きても自分自身の人生なのだから
時代に翻弄され、その中で生まれた青年才蔵の修行シーンを通して
人生における大切なものを教わった
「よいか。多くの人の不幸の一つはの、今はわからぬことにまでろくに考えもせずすぐに白黒をつけたがることにある。性急に敵か味方かを見分けたがる所詮は下司の勘繰り、損得勘定よ。じゃがの、世の中にはすぐに答えの出ぬこともある、それは状況によって賽の目のように変わることもあるし、立場によっても変わる。死ぬまでに答えがわからぬこともある」
「が、悲しいことに人は存外その不安に耐えられぬ。揺れ動く自分の半端な立場に我慢が出来ぬ。自分でじっくり考え、事象をゆっくりと煮詰めて判断をせぬ。その孤独で苦痛な作業に音を上げたちまち、しびれをきらす是が非かの安易な答えを示してくれるものに群れを成して一斉にすがろうとする。また、そういう者どもに限って、自分の是と異なるものに非をならす。挙句無知と傲慢の石牢に入る。」
ここに作者の言いたいことが詰まっているように自分は感じた
SNSの誹謗中傷などもここにあるのではないか
早急に答えを求めて群がっているように思う
答えが違えば寄ってたかって非難する
自分をもっていないというよりも自分自身の人生を大切にしていない証拠である
圧巻のクライマックスへの突入
自分は文庫本でこの本を読んだが
大きく分けて
上巻は才蔵、蓮田、骨皮の過去や現在
そこに取り巻く環境を丁寧に描写していく
才蔵の修行シーンはダレる場面の一つではあるが物語を追ううえで外せない
下巻は上巻が静なら、これは動。
目まぐるしく展開が移り変わり、あっという間にそれまで積み重ねきた展開が集約されていく
クライマックスは京都市中が火の海になるスペクタクル巨編
何より、複雑な展開の中にも俯瞰的に誰が何をやっているのかをしっかりわからせてくれる、わかりやすい筆力で展開そのものに疑問に思うことがなかった
時折、小説冒頭の地図を繰り返し見ながら登場人物たちの動きを追うにつれて、まるで今自分がその時代にタイムスリップしたような錯覚を覚えた
登場人物たちが歩きながら会話する何気なく重要なシーンでも、今京都のどの辺りを歩いて会話しているのか、そこがしっかりと描かれており地図を見ながらその会話シーンを追っていくだけでも手に取るように登場人物の動きがわかるし納得感があるので物語の没入感と臨場感に拍車をかけていく
これこそが時代小説の醍醐味だろう
その時代の空気感を伝えてくれる表現は時代そのものの壁を突破できるのだ
小説表現というのは改めてすごい
室町無頼の作品力に圧倒された
こまかい描写において言いたいことはたくさんある
展開としてもたくさんある
ストーリーのここがいいともいえる
しかし
どれを細かく記したとしてなかなか作品の本物のの
価値を突けるような文章にはならない気がした
これは自分が本に負けたと思う
ところでこれ
映像化どこまでしてるのか?
本当に楽しみである
あとがき
もっと書きたいことがあるようで自分の中で
まとまらず何がこの作品を表すうえで正しいのか
わからなかった
しかし
それを考えることこそが
自分の中で人生を考えるきっかけにもなるのかもしれないと
思い
今は答えを出さないでおく
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