邦画アクションDOGFIGHT野良犬たちの挽歌
はい、こんにちは
東映オンデマンドで配信中
今日は邦画アクション映画
室賀厚監督作品
ドッグファイト(正式タイトルのローマ字変換めんどい)
野良犬たちの挽歌
について書いていきたいと思います
それでは、レッツゴー!!
★五段階評価
映像 ★★⭐︎⭐︎⭐︎
シナリオ ★★⭐︎⭐︎⭐︎
エンタメ度 ★★★⭐︎⭐︎
キャスト ★★★★⭐︎
音楽 ★★★★⭐︎
室賀厚監督
ガンアクション映画を主に邦画で作っている稀有な監督だと思っております
ただ、邦画の悲しい現状としてガンアクションで売れた!っていう試しがほぼないのよね
だからなのかほんとに不遇な扱いを邦画業界では受けてるなと思ってます
ジョンウーのアクションやランボーやドンシーゲルの映画とかに脳を焼かれるとこういう映画作りになりますよっていうロールモデルが見れる監督だなぁと思います笑
本作における見所
今作先ほど邦画とか言いましたが、、
本作は東映ビデオからVシネマとして製作されておりますので
実際はビデオスルー作品になります
今となっては死語となりましたが、レンタルビデオが隆盛を誇っていた黄金時代にはそういったビジネスが成功していたのですね笑
2000年に発売されて売り上げはどの程度かは知りませんが多分作れば作るほど東映側としては売れたのでしょうね
だからなのかビデオバブル期なのか詳しい事情はわかりませんが、本作品の製作には黒澤満さんやらセントラルアーツやらとあぶ刑事などで知られる有名事務所も絡んでおり群雄割拠するVシネマ時代にしてはめちゃくちゃ正統派な布陣でのアクション邦画になってます
Vシネマなのか邦画なのかはこの際
まぁもうここでは便宜上邦画とさせてください
Vシネマというにはもったいない熱量はある作品なので…
唐突だけど、ガンアクションはとにかく金がかかる
銃器プロップやら場所やら操演火薬やら、、
それでも本作はクライマックスだけに銃撃戦を絞ることで制作費を抑えつつその金のかかってなさに工夫を凝らしてなんとか見せ場を作っております
Vシネマはガンアクションから始まった
今のVシネマといえば、ほぼこんなの誰が見るんだレベルのヤクザものしかありませんが(もしくはそっち系の本業の人たちで成り立っている…闇)
Vシネマの始まりはそれとは無縁の無国籍ガンアクション映画でした
みんなご存知クライムハンター!!笑
ガンアクション邦画のクライムハンター無くしてVシネマはありませんでしたね
のでガンアクションこそVシネマ!といえるわけです
暴論
っといいつつ、、話は戻って…
ガンアクション以外に本作の見どころを表すところがあまり見当たらない!!笑
本作のシナリオにおいては例えば、チンピラが警察の犬になってヤクザのタタキを垂れ込んだり、自分の出世欲のために麻薬取引を摘発するのに悪事も厭わない執念を燃やす警官がいたりなど
キャラクターとハードボイルドエンタメをやろうとしているのは伺えるのですが、、
いかんせん時代性が皆無で2000年に作られたことを考慮しても相当前時代的な描写にちょっと胃もたれします
何よりどうしても95年公開の傑作ハードボイルド邦画アクション石井隆監督のgoninと比べてしまい
あれほどのたぎるようなアツさは感じられないのが勿体無いところ
そして、パッケージの表紙にあるような激しいアクションを求めてみても、クライマックスに小競り合いが生ずる程度で終わってしまいイマイチ消化不良
ただ、
哀川翔と鶴見辰吾、大沢樹生、菅田俊など
キャスティングにおいては個性が光る面々がたくさん出ており素敵なお芝居は見られるし
(パイレーツの人の演技は目も当てられないくらい酷いのはご愛嬌としてw)
前述したgoninで音楽を担当していた安川吾朗さんによるサウンドはめちゃくちゃ素晴らしく
それが流れるオープニングのスタッフクレジット部分の一連のシークエンスはとても良い
おっ!掘り出しもん見つけた!っと唸らせてくれるぐらいには満足感ある形の冒頭にはワクワクさせてくれましたね
もしかしたらクライマックスの銃撃戦よりも映画的なモンタージュとテーマにクレジットが合わさった
俺はこういうのが撮りたい!っと熱量が感じられるようなこの冒頭の方が良かったかもしれないですw
ペキンパーとジョンウー節演出のクライマックス
この二大巨匠と比べると規模感から行ってほんとに可哀想にはなりますけども
カットごとには見せ方に気合が入っててそれなりに見れるものにはなっているのでこれをレンタルで見ていたらまぁ借りて良かったな?っとは思えるかもなど思いましたね
2丁拳銃が出てきた時は、おおーいいねぇー!っとニヤついておりました
映画の中の銃と暴力は多ければ多い方がいい!!笑
そして、やっぱり思う
goninといつかギラギラする日っていう巨頭があってそれがこの作品よりもだいぶ前に作られたことを考えると石井隆、深作欣二両名のセンスは抜群だなと思わざるおえないなと、、
そしてそれらどちらもプロデュースしている奥山和由プロデューサーの映画作りへの執念、、
ガンアクション邦画作りたいなぁ
見たいなぁ、、
あとがき
たまーに鶴見辰吾を見ると
自分の中ではほぼイカれたヤクザか
頭のおかしい警官か、、
みたいな感じのイメージなので
めちゃくちゃ怖い笑