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新卒1年目がリーダーシップを発揮しUXを改善してみた!

こんにちは!!
2024年にデザイナーとして入社しました、新卒1年目の石井陸久です。
今回は、私が主導した社内プロダクトのUX改善の取り組みと、その過程で得た学びについて詳しくお伝えします。


まず何をしたの?

今回行ったことは、大きく分けて2つあります。
1つは、現状のプロダクトに対してユーザビリティテストを実施し、課題・インサイトを発見しました。もう1つは、得られた課題の中からどの課題に着手すべきかをチームで決定するための、優先付けワークをしました。
今回私は、ユーザビリティテストの準備、テストの実施、および優先付けワークのファシリテーターを担当しました。

今回の目的は?

ユーザビリティテストの目的は、機能的な課題よりもユーザーの使用感や体験に関する課題を明らかにすることです。ユーザーが実際にどのようにプロダクトを利用しているのか、その体験を通して感じることを詳細に理解することで、プロダクトの品質向上に直結すると考えています。

優先付けワークでは、ディレクター、デザイナー、エンジニアなど、各視点から意見を出し合い、より効果的な施策や今後の方針を決定することを目的としてます。この優先付けワークを通じ、チーム全体の視点を合わし、プロダクト改善のための具体的なアクションプランを策定することを目指します。

そして、ユーザビリティテストで得られた課題やインサイトを優先付けワークを通じ、以下の3段階に分けていきます。

  1. リリースまでに修正すべき致命的な課題

  2. エンハンスで対応すべき課題

  3. エンハンスで対応していく機能改善案の参考となる課題

ユーザビリティテスト

事前準備

①仮説を立てる
大仮説として、「現状のUIはユーザーにとって直感的でなく、使用に困難を感じるのではないか」と設定しました。次に、この仮説をさらに具体化し、6つの確認ポイントを設定しました。
仮説立てで意識したポイントは以下の通りです。

  1. より具体的な仮説を立てる
    抽象的な仮説であればあるほど、得られるものが浅い課題になってしまいます。そのため、インサイトを引き出すためにも、具体的な仮説立てが重要となってきます。

  2. 主観に引っ張られない
    主観的な仮説を立てると、視野が狭くなり、予期せぬ抜け漏れが発生するリスクがあります。しかし、仮説自体はどうしても主観に基づくため、完全に影響を避けることは難しいです。そのため、私は先輩からフィードバックを受け、より客観的な視点を取り入れることで、主観に偏らないよう努めました。

  3. 100%合ってると思わない
    時間をかけて仮説を立てるのではなく、合ってたらいいなくらいで立てるように意識しました。ただ注意して欲しいのは、適当に立てた質の低い仮説でもいいというわけではありません。仮説検証は何度も繰り返して良いものにしていくため、スピードを重視して仮説を立てることに意味があると考えます。

②質問項目の作成
仮説や確認したいポイントを明らかにするための質問をいくつか洗い出します。その後、優先順位をつけ、具体的な質問項目を作成し、仮説の検証に適した内容に仕上げました。例えば、「最初に画面を見た時、このツールの使い方を理解できましたか?」という具体的な質問を用意しました。

③タスクの設計
プロダクトの使用感を知るために、ユーザーにはプロダクトの最初から最後まで実際に操作してもらうタスクを設定しました。ユーザーがどのようにタスクを進めるかを観察することで、操作の難易度や直感性を評価しました。

ユーザビリティテストの実施

6名のユーザーに対し、オンラインテスト5名、対面テスト1名の形式で実施しました。Figmaで作成したプロトタイプを使い、ユーザビリティテストを行い、その後、質問項目を基にインタビューを行いました。
テストでは、ユーザーがどのようにプロダクトを操作し、どの箇所で困難を感じるかを詳細に観察し、具体的な改善点を洗い出しました。

実際のユーザビリティテストの様子

ユーザビリティテストのまとめ

ユーザビリティテストから得られた課題やインサイトを、KJ法を用いてグループ分けを行いました。
KJ法を用いることで、課題のグループ分けや各課題との関係性が明らかになり、新たなインサイトを発見できるようになります。

優先付けワーク

優先付けワークの準備

初の対面ワークだったため、準備万端で臨みました。
あらかじめ、付箋に課題を書いておくことで、ワークの時間は話し合いに集中できるような環境作りを目指しました。

優先付けの基準

今回の優先付けワークを行うにあたって、それぞれの仮説を二つの軸から優先順位付けを行いました。

  1. ビジネスへの影響度:仮説がビジネスに与える影響の大きさ

  2. 不確実性:仮説があっているかどうか

これら二つの軸を基準とし、左上に行けば行くほど優先度が高くなっています。これにより、最も効果的な改善点を特定し、リソースを効率的に配分することができました。

参考:仮説を"選ぶ"技術 🎁 スタートアップの仮説思考 (3)

ワークの進め方

各メンバーが意見を出し合い、以下のステップで進めました。

  1. 課題の共有
    ユーザビリティテストの結果を共有し、全員が課題を認識します。

  2. 2軸で課題の位置付け
    「ビジネスへの影響度」「不確実性」より課題の位置付けを決めます。

  3. 優先順位付け
    最後に、開発難易度などを考慮しながら、優先順位を決定します。

また、今回は席に座らずみんな立ってホワイトボードを囲むようにしました。これにより、全メンバーの意見が公平に反映され、より多角的な視点で課題を評価することができました。

やってみた感想

今回の経験を通じて、UXリサーチによるインタビュー設計や対面でのディスカッションの重要性、そして新しい視点を取り入れることの価値を再認識しました。特に、インタビュー設計では事前準備の大切さを実感することができました。設計の段階で具体的な仮説を立てておく事で、スムーズに質問項目を作成し、インタビュー中も相手の発言を適切に深掘りすることができました。
また、異なる職種のメンバーが集まり、それぞれの専門知識を活かして意見を出し合うことで、より深い洞察を得ることができたことは良かったと思います。今後も定期的に対面でのワークショップを開催し、継続的にプロダクトのUI/UX改善に努めたいと考えています。

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