舐められたくなくて、髪を染めた
髪は丁寧に扱ってきたほうだと思う。
小さいころは、親戚の美容師から貰った、サロン専売のお高いヘアケア剤を使っていた。
大学生になって一人暮らしを始めてからは、都内の有名な美容室に通うようになり、憧れの芸能人と同じ美容師さんに髪を任せてきた。
大学生の時は、バイト先に怒られない範囲でピンクっぽく染めるのが好きだった。
また、学園祭の期間は多くの人がブリーチをして派手な色を入れていて、
私もその流れにならって金髪にしたり、派手にインナーカラーを入れたりして楽しんだことを覚えている。
そんな自分が好きだった。
社会人になってからは、なんとなく髪の毛に無頓着に。
髪を染めに行くのをやめたら、いつのまか全体が地毛になっていた。
そんな私は、実家のお風呂で髪の一部をブリーチした。
正確には、全部妹にやってもらったのだけれど。
先月私は、上司からハラスメントを受けて休職することになり、休職に入ってからは、心配して近寄ってきた別の人からわいせつ行為をされた。
いらついたから会社にすぐ伝えたし、それと同時に、自分はつけこまれやすい人なんだと悟った。
その原因が髪色にあるとは思ってないけれど、何か心理的な鎧を身に着けたくて、私は髪を染めることにした。
でも、妹にブリーチ剤を塗ってもらっているときには、そんな嫌なことは忘れていた。
ただ、久しぶりに派手な色を入れられることにワクワクだけしていた。
明るくなった顔周りに、心が躍った。
もうすぐ、なにわ男子のライブがある。
本当は推し色を入れたいけど、赤色のインナーカラーは正直そこまでときめかない(笑)。
私は、大学生のときに好きだったピンク色を髪に入れていきたいと思う。