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ドラッグエッセイを読み始めました

(注;本記事は、ドラッグや薬物乱用を肯定する内容ではありません)

最近とある本を読み始めた。

中島らも氏のアマニタ・パンセリナだ。

たまたまKINDLEでセールされていたので買ってみた。

ドラッグ実体験エッセイ

内容だが、様々なドラッグを作者である中島らも氏の視点から描いたエッセイで、章ごとにテーマとなるドラッグを定め、らも氏本人が聞いたエピソード、時に実体験をも織り交ぜながら持論を展開していく。ドラッグの種類も様々で、睡眠薬・覚せい剤などケミカル系から大麻などナチュラル系、果てはガマガエルの毒まで幅広く扱っている。…ここだけ切り取られたらヤバいな。

絶対買わない調理器具と同じ

全体的にイリーガルな記述のオンパレードだが、軽い筆致のためか、雰囲気は軽い。しかし、薬物の作用や使用の経緯は詳細に描かれており、特に覚せい剤が切れた際の気分の淀み方はかなり伝わってくる。(詳細の前にはフィクションだと断りが入っていることが多い)
さらに、テーマのドラッグに対するらも氏の評価・姿勢がちょくちょく差し挟まっている。しかし、テーマがテーマなので一生共感・共有することがなく、ショッピングサイトで絶対買わない値段帯の調理器具を見ているような気分になる。知らないし、要らないし、使わないけど、少しだけ気になるあの感覚。「読ませる文章」とはこういうことなのだろう。
一章あたりの文章量も読み物としてちょうどいいぐらいで、私は一日一章のペースで気楽に読み進めている。…短い期間にたくさん脳に詰め込むのを本能が拒否しているだけかもしれないが。

こんな人におすすめ

内容が内容なので、強く勧めることはしない。自粛明けにすこしアウトローな知識を披露したい方や、挑戦的なコンセプトのちょっと変わったエッセイが読みたいという方は、容量用法を守って読んでみてはいかがだろうか。

おわり

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