
英米目録規則について
図書館司書として働く際に、図書館の蔵書を整理するための「目録作成」が非常に重要です。その中でも「英米目録規則(AACR2)」は、蔵書を一貫して正確に記録するためのルールです。
今回は、英米目録規則の基本をわかりやすく説明し、どのように実際の図書館の仕事で使われるのかを具体例を交えて紹介します。
英米目録規則(AACR2)とは?
英米目録規則(AACR2)は、書籍や資料を整理・記録するためのルールで、主に英語圏の図書館で使われてきました。日本の図書館でも、外国の資料を扱う際に非常に役立つ規則です。この規則を使うことで、資料を一定の基準で整理し、どの図書館でも同じように本を探しやすくすることができます。
主な内容
著者名やタイトルの記載方法
書籍を目録に登録する際、著者名やタイトルをどう書くかが重要です。たとえば、「J.K.ローリング」と「J.K. Rowling」のように名前の表記方法を統一します。目録規則に従うことで、異なる図書館でも同じ書籍を同じ名前で管理できます。出版情報の記載方法
本がどこで、いつ出版されたのかを記録するルールも決まっています。たとえば、出版地や出版社名、発行年などを正確に記録することで、利用者が欲しい本をスムーズに見つけられるようになります。書籍の内容に関する情報
内容に関する詳細な情報も記録します。たとえば、書籍の形式(ハードカバー、ペーパーバック)や巻数、ページ数、ISBN(国際標準図書番号)などを正確に記載します。
どのように図書館の仕事で使用されるか?
図書館で働く場合、英米目録規則(AACR2)を使用して、書籍や資料の情報を正確に登録することが求められます。これにより、利用者は目録を検索して、必要な本をすぐに見つけられるようになります。
具体例
たとえば、ある図書館で新しい本「Harry Potter and the Philosopher's Stone」を目録に登録する必要があるとします。
この本を登録する際、著者の名前(J.K. Rowling)や書籍のタイトル、出版年(1997年)、出版社(Bloomsbury)など、すべての情報を英米目録規則に基づいて整理します。もし別の図書館で同じ本を探す利用者がいる場合、同じ規則に基づいて登録されているので、簡単に見つけることができます。
このように、目録作成における規則は、図書館内で資料をスムーズに管理するための基盤となります。
英米目録規則のメリット
一貫性がある
図書館ごとに異なる方法で目録を作成していると、利用者が他の図書館で本を探すときに困ってしまいます。英米目録規則を使用することで、全国どの図書館でも同じルールで目録が作成され、一貫性が保たれます。効率的に管理できる
目録作成における規則が明確であるため、大量の書籍や資料を効率よく整理することができます。また、資料の管理方法が標準化されているため、他の司書と一緒に作業をする際にもスムーズに協力できます。利用者の利便性向上
目録が統一されていることで、利用者が他の図書館でも同じように資料を探しやすくなります。たとえば、図書館で検索した本の情報を、別の図書館のオンラインカタログでそのまま利用できるようになります。
英米目録規則のデメリット
覚えるべきルールが多い
英米目録規則には、書籍の種類や形式ごとに細かなルールが多いため、最初は少し覚えるのが大変かもしれません。しかし、慣れてしまえば、効率よく目録を作成できるようになります。手間がかかる場合もある
特に特殊な資料や、著者名が複数表記される場合など、ルール通りに記録するのに時間がかかることがあります。しかし、これも標準化された作業なので、正確に進めることができます。
どんな人に向いているか?
図書館司書の仕事は、やりがいがある一方で、地道な作業が多い仕事です。英米目録規則を活用して、正確で効率的に資料を整理する能力は、まさに図書館司書のスキルとして求められます。特に、細かい作業が得意で、整理整頓が好きな方にはピッタリの仕事です。
もし、副業や社会教育として図書館司書の資格を取ろうと考えている場合、英米目録規則を理解しておくことは大きな強みとなります。資格を取得し、図書館で働く際にこのスキルを活かせることで、他の司書との差別化を図ることができます。
まとめ

英米目録規則(AACR2)は、図書館での資料整理に欠かせない重要なルールです。図書館で働く際、正確な目録作成ができることは、業務を効率的に進めるために非常に重要なスキルです。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、経験を積むことで自然と身につき、図書館司書としての大きな強みになります。
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