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会社に対する幻想②

つづき。

よくある幻想

「俺は会社に必要とされている人間だから」は、幻想だ。ある程度の規模の会社になれば、私やアナタの代わりはいくらでもいる。仮にいなくても採用されて入ってくる。だから、自分が倒れれば、誰かがそのポジションに就いて仕事をし、少し時間が経てば、従前からそうだったかのように、何事も流れていく。

「俺がいないと、部下たちも大変に違いない」は、ただの幻想だ。これを理解するには、逆の立場になることを想像すればいい。

課長が誰であれ、自分のやる仕事に変わりはないし「どうしても〇〇課長じゃないと私の仕事はできない」なんてことは、これまでの私の人生では一度もない。お世話になっていたりすれば多少の情が湧くこともあるが、それもすぐに消えてなくなる。「意外と冷たい」のだ。会社員同士はそれで結構。皆お互い様だ。

プロアスリート、職人、アーティスト、といった「手に職」の人たちには、そういう「どうしても彼/彼女じゃないと」はあるが、サラリーマンの仕事は、全くもってそんなことはない。

あるとすれば、それは「幻想」だ。

使用者と労働者。

私たち会社員は労働者だ。会社は使用者だ。互いの関係はそれ以上でも、それ以下でもない。労働者は、使用者の求めに従って労働することで「対価としての報酬」をもらう。会社が求めるミッションに対して働くのであって「会社のために」働くわけではない。

生活するために、とか、家族/子供のために、など「〇〇のため」に働く理由は、そっちだ。会社のために働いても、会社にメリットがあるだけで、個人には何のメリットもない。私はそれが分からずに働いていた。

win-winの関係

じゃあ「会社のために」じゃなく「自分のために」働けばいいんだ!という単純なことではない。そうすると自分勝手で我が儘な「扱いにくい社員」になってしまい、結果、処遇を下げられたり、クビを切られてしまう可能性がある。

会社が求めてくることを「自身の成長」や「報酬」のためにやればいいのだ。

そう考えると割り切れる。自分が成長して出来ることのレベルが上がれば報酬も上がる。ポストにつけば処遇も上がる。

もし、自分が成長したのに、報酬が上がらないことに不満なら転職すれば良い。成長したくてもできない職場にいる場合も同じだ。

自分の成長が難しい職場や職務もあるだろう。その場合は「報酬」のため、と割り切ってやればいい。

会社は、やることちゃんとやってくれれば、それでいいので。会社と社員のwin-winは案外単純。


つづく・・・

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