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4.病院管理栄養士の3つのコア業務

こんにちは
dietitian-onlineです(^^♪

さて、今回の記事では、病院管理栄養士の仕事内容について、総論をお伝えしたいと思います。
各論はまた後日。

そもそも、病院管理栄養士とは、病院内で患者さんの栄養管理を担当する管理栄養士です。食は、どのライフステージにも関与しているため業務範囲も広範ですが、主な役割は以下の3つです。

1.外来・入院患者さんへの栄養指導
2.入院患者さんの栄養管理
3.病院食の提供
そのほかに、病院の各種委員会への参画、厚労省や保健所等からの監査対応、実習生の受入れ、地域連携を含めた地域医療への関与などがあります。
順に説明します。

1.外来・入院患者への栄養指導
栄養指導では、糖尿病や高血圧症、脂質異常症、肥満症、高尿酸血症などの生活習慣病を持つ患者さんに対して、適切な食事内容となるよう助言します。生活習慣病以外では、腎臓病、消化器内科系疾患、消化器外科術後患者さんの退院後のフォローや、抗がん剤治療中の患者さんに対するサポートなど、病院の診療科によっても異なりますが、対象疾患は多岐に渡ります。
実際には、患者さんの日々の食生活を聞き取り、把握した上で、疾患の状況、各種検査データ、生活背景などを考慮しながらサポートします。外来で行う場合と入院中に行う場合、マンツーマンで行う場合と集団に対して行う場合があります。

2.入院患者の栄養管理
入院患者さんの栄養管理は、医師や看護師をはじめとした医療スタッフと連携しながら、病状に合わせて栄養状態をサポートをします。経口摂取ができる場合は、病院食の内容を調節します。食事の形態や仕様食材の調節、食嗜好に合わせたり、補助食品を追加するなど、あの手この手を使って病院食を患者さんの状態にフィットさせます。
点滴や経腸栄養の調節も行います。患者さんに最適な必要量に合わせて、状況をみながら医師・薬剤師・看護師その他のスタッフと協働します。多くの病院でNSTが運営されていますが、褥瘡管理チームや摂食嚥下チーム等、チーム医療で取り組むことが多いでしょう。

3.病院食の提供
病院給食の管理、運営は重要な仕事です。直営で運営しているところもあれば、給食業務を委託している場合もあります。患者さんの食事を調節する差異には、病院食の制約をよく理解しておく必要があります。患者さんや医師をはじめとした医療スタッフから、食事に関する要望は多くあります。限られたリソースの中で、どこまで対応できるかということをきちんと理解しておかなくてはなりません。

以上がコアとなる3つの業務です。
大規模な病院であれば、必要な人員が配置されており、業務が細分化されているところもあるでしょう。
一方で日本の病院の約7割は中小規模の病院です。これら全ての業務を少人数で行う病院もあります。幅広い業務に従事した経験を持っておいた方が、キャリア形成上は望ましいでしょう。
もちろん、業務内容は病院によって異なります。急性期病院か慢性期病院か、専門病院か総合病院かなど、属する病院によって、それぞれに求められる役割やスキルは異なりますので、自分に合った病院を探すことも大切です。

つづきは次の記事に掲載します。
秋からが本番の病院管理栄養士の就職活動。
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以上、dietitian-onlineでした。

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