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015. 2段階でアプローチの内、“やせ期”の詳細

やせ期の食事内容

 やせ期は家族にも協力してもらって、徹底的に糖質制限をします。先にも述べた通り、糖質に分類される炭水化物である、米・小麦・芋類は可能な限り摂取しないようにします。もちろん、小麦から作られるパンやうどんは控えてください。炭水化物に分類される、思いつく限りのものを摂取しないようにしてください。

キャプチャ1

「徹底的に?前に摂取する炭水化物の量は脂質やたんぱく質と同じ量にしたらいいと言ってたじゃないか!」

 そう思われるかもしれませんが、徹底的に制限したつもりでも、食事の中には多くの糖質が隠れています。

 例えば、以前お示ししたコンビニでの糖質制限ダイエットで選んだ食品を見てみましょう。

 まずは、ごぼうサラダ、ハンバーグ、納豆の3品を選んだとして、その食品成分表を見てみましょう。

キャプチャ2

 この3品食べて、643kcal、炭水化物は36.3gです。たんぱく質、脂質、炭水化物の割合は15.4%、62.5%、22.1%となります。

※ なお、ここでは炭水化物で表示していますが、本来であれば”糖質”で表現すべきですが、食品成分表では炭水化物で表示されていることが多いため、ここでは炭水化物で表示していきます(補足①)。

 まずは上記の通り米・小麦・芋類はほとんど含まれていないように選択したのに、それでも炭水化物は1/4から1/5も含まれていることを確認してください(補足②)。

 また、三大栄養素のたんぱく質・脂質・炭水化物の中で、脂質の割合が多いですが、糖質制限ダイエットを行うにあたっては、カロリーの量と脂質の量は全く気にしなくて結構です。

 「いやいや、3品じゃ足りないよと」言う方は、もう一品追加ししても構いません。この3品に同じくコンビニのもつ煮を追加してみましょう。

キャプチャ3

 4品になり、さすがにカロリーも765kcalとなりお腹も満たされたと思いますが、それでも炭水化物は45.1g(23.1%)で、これまで推奨されてきた60-70%の炭水化物からはかなり少ないことがわかります。

 一品追加するのをもつ煮ではなくてサラダにしても似たようなものです。

キャプチャ4

 もつ煮を追加してもサラダを追加しても炭水化物は45g程度しかなく、以前にお示しした冷やしとろろうどん1品(炭水化物 67.1g)、ゆず塩まぜそば(炭水化物 92.8g)には及びません。
 逆におにぎり一つ食べてしまっただけで、糖質制限食を3-4品食べたのと同じ量を食べてしまっていることになっているのです!!!

キャプチャ5

 このように徹底的に炭水化物を排除した食事をして、2段階アプローチの前半部分である“やせ期”を過ごしていただきます。ちゃんとできていれば確実にみるみる痩せていきます。

 この期間の最も重要なことは、”自分も痩せることができるんだ!!!”と実感することだと思っています。

 これまで何をやっても太る、もうどうしようもない、と思っていたところから、大きな転換点になること実感してほしいのです。

 もちろん、以前に触れましたが(上記のリンク)、食事から炭水化物を控えるのではなく、必ず炭水化物を控えた分は、脂質・タンパク質で補って、食べる量、摂取するカロリーは維持するようにしてください。前述の通り、そうしなければ、おなかが空いて苦痛になりますし、体調を崩してしまう危険性があり、結果的に続きません。

 前回に引き続きもう一度言いますが、”やせ期”は徹底的に炭水化物を減らして体重は減りますが、摂取するカロリーは同じであるために苦痛はほとんどなく、むしろ体重計に乗るたびに体重が減っていくので、ダイエットの効果を実感してますますやる気が高まっていくと思います。

 また、糖質制限する程度によって、数か月で体重がそこに来る方もいれば、数年続ける人もいるでしょう。私自身は振り返ってみると2-3年継続していたように思います。

補足① 炭水化物と糖質の違い

 ここでは食品成分表にならって、炭水化物で表示していますが、本来3大栄養素であれば糖質で表示すべきです。炭水化物と糖質の違いは、

炭水化物=糖質 + 食物繊維

 糖質は容易に吸収され、血糖値を上げ太る原因となりますが、食物繊維は体に吸収されず、便のもとになります。良く言われる通り、食物繊維は便通を良くするためにも、最近はやりの腸内細菌への影響やとても重要なので、糖質制限ダイエットで糖質を控えても、可能な限り食物繊維は摂取した方が良いです。

補足② 糖質不足になって危険なのでは?

 糖質制限ダイエットに対して批判的な意見として、「糖質不足になって体に良くない」というものがありますが、上記の通り、糖質不足になることは考えにくいです。日常生活には糖質があふれかえっていて、糖質はどこからでも入ってきます。サラダからも入ってきますし、とんかつや餃子を食べればその衣からも糖質が入ってきます。意識しないところからも大量の糖質が入ってくるため、糖質不足でこまることは考えにくいです。そもそも、だからこそこれまで太って来たわかけですから。

 ちなみに上記の例ではコンビニで糖質制限食を選択して、1食の35-45g程度の摂取となりましたが、前回紹介した”厳格すぎる”アトキンスダイエット法では、最初の2週間は1日で20gまで、としています。アトキンスダイエットのことを”厳格すぎる”と言った理由をわかっていただけるかと思います。





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