#309 地面師たちを読み終えて
先日読みだしたばかりなのに面白すぎてあっという間に読みほしてしまいました。
「飲みほした」みたいな言い方、読みほした。
売買契約の現場を知っているだけに、実際の取り引き現場をイメージできる緊張感漂う瞬間がたくさんありました。
間違いなく、例の積水ハウスの事件がモチーフになっていました。
不動産って、人気の場所だからこそ、存在を確認できているわけではありませんが「買い手が一杯いるから急がないと取られちゃう。」心理になるものですきっと。
地面師たちの思い描くストーリーと、会社の出世が絡む心理描写とか、不動産社会の闇の部分に触れているような気がしてドキドキしました。
不動産の取り引きって、結構アナログなんです。
本人確認を行うのも、署名捺印をするのも、お金を振り込んだり着金確認をするのも、登記の移転をするのも、あまりデジタル化が図られておらず、地面師が暗躍する大きな要因であるかもしれません。
いずれマイナンバーに戸籍から家系図とか全部紐づけてくれれば、相続人が誰なのか分からない、みたいな問題もなくなるのではないでしょうか。
そしたら登記の移転もマイナンバーにもとづいておこなうから、地面師の暗躍もなくなるだろうし。
あと10年はかかるかな、どうなんだろう。
このあたりのインフラが整備されれば、「デジタルになったから安心」と、不動産取引に対しての負のイメージが少し下がることにもつながるかも。
地面師たち、おすすめです。
サクサク読めますよ。
会社に置いてこっと。