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日記 | ありがとう、お団子

以前エッセイにも書いたけれど、私は今、結構髪が長い。
肩を少しすぎるくらい。ロングには満たないけれど、私の人生ではかなり長い方だ。
(伸ばしている理由はエッセイに書いたので、読んでもらえたら嬉しいです。)

しかし最近困ったことがある。それは娘が引っ張ること!
経験者なら誰もが頷くと思うけど、赤ちゃんに引っ張られるとかなり痛い。赤ちゃんの辞書に手加減の3文字はないのだ。常に全力、猪突猛進。チャンスの神様は前髪しかないのである。(何の話)

娘はこれまであまり日記に出てきてないけれど、とにかく抱っこマン。(ウーマン。)去年の6月生まれで現在6ヶ月。見えなくなると怖いのかすぐ泣いてしまうのでとにかくおんぶ。料理もおんぶ、洗い物もおんぶ。ひどい時は寝るのも起きるのも私の背中。

おんぶ時間が長いと、当然娘が元気な時間帯もある。「あれ、目の前で揺れるこの毛束は何だろう。ちょっと引っ張ってみるか。うんとこしょ、どっこいしょ」と思っているかは知らないけれど、とにかく引っ張るので結構抜ける。痛い。でもポニーテールにすると毛先が娘の目に入りそうだしなあ。切るしかないのかな、せっかく伸ばしたのに、などど思っていたのだけど、今日突然閃いた。

そうだ!お団子にしてしまえばいいんだ!!

私は髪の毛にあまり興味を持ったことがない人間なので、お団子なんかしたことがない。とりあえずものは試し!
頭の上の方で輪っかを作り、毛先をゴムに巻きつけ、ピンで止めてみた。まだ短いので、とさかのように上へ、わさぁっと広がっている。それを細めのシュシュで留めてみた。

おお…!やればできるじゃないか。こなれ感は皆無だけど、わりと清潔感のあるお団子ができあがった。顔を左右に向けて、できばえを確認してみる。

めっちゃ快適じゃん!!

知らなかった。髪の長い人にもこんな快適な世界があったなんて。頭を左右に振ると若干遠心力を感じるけれど、それ以外は超すっきり。首にも何もかかっていないし、耳から毛束が落ちてかぶさってくることもない。視界がクリア。もちろん娘に引っ張られて抜けることもない。遠心力も重力もポニーテールよりは感じにくい。こりゃあいい。

おしゃれな子なら中学生、いや、小学生で気づいていることかもしれないけど、私にとっては大発見だった。お団子でこんなに快適なら、坊主はどうなってしまうのだろう。チャイナ服の子がよくやっているふたつのお団子は?日本髪も案外快適なのでは?(すぐに解けるのなら)などと想像が膨らむ。

これまで金髪も、茶髪も、当然赤や緑も、ベリーショートもやったことがない。パーマはゆるふわみたいなのを3回くらいやったけど、単発で取れたら終わり。アレンジなんてほとんどしたことがない。コシが強い髪なのでそもそもやりにくい上に、染め直すのも巻くのもめんどくさいという私の怠惰ぶりが主な原因である。

しかし、ヘアアレンジというのは私の想像より奥深い世界なのかもしれない。そしてもっと広く言えば、聞いたことがある、見たことはあるというものを実際に試してみるだけで、世界はずっと広がるのかもしれない。趣味に充てる時間がないというストレスを日々感じ、鬱々としてばかりだけど、特殊な環境(乳児の育児期間)だからこそ見える世界があるのかもと思ったのでした。

ありがとう、お団子。