見出し画像

時は流れた。 私の勝負服を捨てる時

時々無性に部屋の模様替えをしたくなる。
狭い部屋でどうにもこうにもならないのにそれでも考える。

洋服との付き合い方も考える。
昨日はいっぱい捨てた。

あぁ、私の勝負服。

(作家の向田邦子さんは、執筆の際に気合を入れて
彼女スタイルの洋服を着て机に向かったらしい。
それを勝負服と言っていた。)

職場は、私服でかなり自由だった。
目の保養をさせてくれるスタッフもいたが
おしゃれ心を無くさず、かと言って過度にもならない
ブラウスやスカートを選んだ。自分らしさにこだわった。

だけど、体調を崩して、もう何年になるのだろう?
今年の夏、ブラウスを着ようとした時
似合わなかったことを思い出した。

ブラウスくらい、使えると思っていたのに
仕事モードのブラウスはやはり仕事着であり、
私はあの頃の私ではなかった。

過ぎた時間ならまだしも
失った健康もあるじゃないか。
あの頃の戦闘モードで働ける自分じゃないのだよ。

洋服が似合わなくなったのではない。
私が、変わったのだよ。
時は戻せない。時は過ぎたのだ。

鏡よ鏡〜
自分が望む姿ではなく、
現実の自分を見せておくれ
いつまで経っても浦島太郎じゃ情けない。

洋服にも賞味期限があり、
似合うと思って買ったその時が
まさに旬
食べ物だってが一番美味しいんだ

そのあとは、きっと少しずつ
自分の成長、劣化、両方の意味合いを持って似合わなくなっていく
そんな気がした。

ゴミ袋を用意し、有難うの言葉を添えて捨てていく。
後に残ったのは、
あのモヤモヤしていた気持ちではなく、
スッキリと清々しいものだった。

きっと、いい思い出もいっぱいあっただろうが
負の思いもいっぱい溜め込んでいたかもしれない。

過去は過去。過ぎた日は過ぎた日。
わたしは、それらから解き放たれたのかもしれない。


記事を読んでくださり有難うございます(u_u) この広いnoteの中で見つけて下さって嬉しいです。 よろしければサポートお願いしたいです