奈良先端科学技術大学院大学|リモートで需要予測モデル開発|札幌の長期インターンシップインタビュー
自己紹介・プロフィール
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 修士2年 南椋斗 24歳
2023/06/08 ~ 現在(週24時間)リモートでの参加
参加したインターンシップ
プログラミングに興味を持ったきっかけ
中学生の頃からプログラミングに関心を寄せていました。『パズドラ』などが流行っていたことから、特にゲーム開発への興味が芽生え、当初はゲームの制作が夢でした。
中学卒業が近くなるとIT系が将来役に立つと考えて、地元の大分工業高等専門学校 情報工学科へ進学しました。その後、電気電子情報工学専攻にも進みました。本科の頃から研究に興味を持ちはじめ、次第にAIの利用に魅力を感じました。
現在の生活
現在は奈良先端科学技術大学院で研究をしています。近くに住んでいるので、研究に没頭する際は研究室にこもっています。ソファやヨギボーで寝泊まりすることもあります。
Swiftを使用してフロントエンド、AWSを使用してバックエンドを構築し、地方の観光地を当てるスマホアプリの開発などで遊んでいます。
研究内容
NFVに関する研究を行っています。NFVは、「Network Function Virtualization」の略称で、物理的なネットワーク機器やセキュリティ機器を使用せず、代わりに汎用サーバー上でソフトウェアとして実装する方式を指します。
NFVの利点の一つは、ハードウェアの機能をソフトウェア化することができるため、柔軟なサービスの提供が可能になることです。具体的には、ファイアーウォールやNATなどの物理的な資源に割り当てていきます。これらの機能は動画ストリーミングや音声通話などのサービスにより決定します。
しかし、サービスの需要は日中や夜間では異なるので、効率よく機能を割り当てるためにはサービスの需要予測が不可欠になります。そのために需要を予測する研究を行っています。
インターン参加のきっかけ
高専時代から数々のプロダクト開発を経て、問題解決やコード品質向上の重要性を学びました。しかし、経験や知識に限界を感じ、ビジネス環境での成果に自信が持てませんでした。
ハッカソンや競技プログラミングを通じてチームワークや時間管理能力を養いましたが、企業ではより大規模で複雑な開発が多いと考えました。自分の実力を客観的に知るためにはインターンシップが必要だと感じ、参加を決意しました。
業務内容
アサインチーム
機械学習チームに所属し、画像認識および画像ソート、需要予測、店舗在庫データ解析のテーマに取り組みました。
利用したツール
AWSのSageMakerを利用しました。Google Colabと同様の感覚で扱え、迅速な開発が可能でした。SageMakerで走らせるコード内で商品画像をバケットに保存し、ファイル等をアップロードして管理するためにS3を利用しました。バケットの概念が通常のディレクトリと異なり、最初は苦戦しましたが、最終的には強力なデータ管理ツールとして活用できています。
タスクの内容
・商品情報管理データの解析から開始し、ブランド3社の引き当て数やモール別の取引をpandasを使用して詳細に解析しました。ECモールごとに仕分けし、SKU別にデータを整理することで、データの可視化を実現しました。
・過去の引き当てデータを活用して未知の商品の売れ行きを予測しました。LightGBMを使用し、上代、カテゴリ、カラーコードなどを特徴量として使用して分類モデルを構築、約80%の予測精度を達成しました。
・上記の需要予測モデルの精度向上のために、商品画像の特徴量を作成しました。TSNE、PCA、Fashion CLIP、Timmなどを活用して画像を次元削減し、これにより分類モデルの性能向上を実現しました。
働いてみて
データセットが大規模で欠損値や異常値の処理、スケーリング、カテゴリカル変数のエンコーディングに手間と時間がかかりました。また、モデルの予測精度向上での課題が株の予測のように、市場変動や外部要因の影響が大きく難しかったです。
ハイパーパラメータの選定や過学習の回避に苦労し、不確実性を前提に最良の予測を追求する難しさを感じました。しかし、1億行程度のデータを使ったことがなかったためとても貴重な経験になりました。
特徴量の拡充で、画像データから得られるCLIPモデルの特徴量を活用し、視覚的情報を取り入れて予測精度を向上させました。CLIP以外のモデルも検討し、精度の比較を行う計画を立て、改善に取り組んでいます。
会社の印象
柔らかくて暖かい印象の方が多い印象です。成果が中々出なかった時期も大学院での研究のように急かされることはありませんでした。
毎朝のミーティングと毎週金曜日の週間報告を行っているため、進捗管理がしやすい環境です。
今後やっていきたいこと
全国規模のハッカソンで成果を上げることに意欲があります。学んだスキルや経験を活かし、実用的なプロダクトを開発することを目標にしています。
同時に、国際電気通信連合と情報通信技術委員会が共催するITU5G Challengeへの参加を通じて、国際的なAIコンペでの成功を目指します。その経験を社会貢献に応用していくことが将来の展望です。
スキルを更に磨き、将来的には地元社会の問題解決に貢献していきたいと考えています。
参加希望者へのメッセージ
豊富なデータが提供されているため、スキルを活かしたい方には是非参加していただきたいと思います。実務経験を積みたい方にとてもおすすめのインターンシップです。
インターンシップに興味をお持ちの方へ
募集要項や応募選考フローや良くある質問などの情報を長期インターンシップ募集サイトにまとめました。興味をお持ちの方はリンク先をご確認下さいますようお願いします。
以上となります。お読みいただきありがとうございました。