図1

「スクラム会議体」から

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3点に注目したい。
 1.大企業の文化が凝り固まった理由は?
 2.大企業の文化や風習の是正が困難な理由は?
 3.企業の規模拡大局面への組織的対処は、重要課題

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A 多くのベンチャーと触れ合っている中で常に感じる危機感は、組織拡大局面への対処である。事業的戦略とは別に、企業という組織が成長についていけるかどうかは、非常に重要である。


B この問題は、チームという単位でも成立する。例えば、1人や2人から始めたテーマが、10人になる。そして30人になり100人になり…。このような規模拡大に伴い、組織の運営形態を適切に変化させねば、非常に非効率な組織となり、すぐに衰退する。


A スクラム会議体が流行ったり、ティール組織が流行ったり…組織も常に変化し進歩しているが、最新の組織形態を採り入れればいいかというと、そうでもない。


B 一番重要なことは、規模拡大局面に対して、今の組織形態の何が不完全で不整合なのかを把握することにある。この部分を疎かにして、フラット化、アジャイル開発、ティール組織・・・・などと意気込んでも、それらの真価は発揮されない。


A スクラム会議運営を採用しているベンチャーが多いが、そもそもなぜスクラム形態が必用なのかを本当に理解している企業が少ない。出てくるのは「お勉強」としての文言ばかりである。ベンチャーを転々とするのことを否定しはしないが、大企業の醸成した組織文化に触れていない人は、やはり浅く感じる。


B 大企業と言うと、すぐに「堅物」「遅い」「石橋をたたく」…といった言葉で攻撃する方も多いが、本当に大企業の中にいた(しっかりとした)人であれば、「何が良いか」「何が悪いか」「どうして、その悪い文化・風習ができたか」「どうしてその悪い風習は是正されないか」を理解している。


A 歴史を作ってきた先輩が大企業である。この先輩がなぜ「今の状態になったか」というのは、非常に重要である。この部分を理解していると、ベンチャーの規模拡大に対して、単にXXX式組織運営を導入するだけでは、いずれ、同じような癌が発生すると理解できる。そこに対して先手を打つことが本質である。


B 言葉に惑わされては、負けである。スクラム会議体を採用している企業がいるのであれば、その企業に対して、以下の質問をしてみるとよい。すらすらと答えが返ってくることを、期待する。スクラム式の部分を、各種組織戦略に置き換えることができる。

・「なぜ、スクラム式を採用しているのか、戦略代替案は何か。」
・「企業戦略・人財戦略との整合をどう捉えるか」
・「企業規模と成長速度から考えて、現在抱える組織の最大の課題は何か」
・「その最大の課題とスクラム式の整合性をどう考えるか」

 

/2018.01.10 JK


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