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知人以上、友達未満

交友関係は基本的に深く狭くタイプだ。
大学時代、地方から上京してくる子が多く、過去に接点のなかった人がたくさんいて、もう少し交友関係を広げられたら良かったと今は思う。

しかし当時は自分の体調にかかりきりで、エネルギーが枯渇してしまっていた。
大規模な講義室では、むせ返る人の気配で眩暈がして、泣きそうになりながら退出することもよくあった。

行き帰りは、知り合いと一緒になりませんように、と祈りながら通学している状態で、
友達なんて二の次、三の次!とりあえず単位だ!と必死。

サークルに入れただけで自分を褒め称えたい。


✳︎
友達にはなれないだろうけど、この人好きだなぁと思える人にはこれまで度々出会ってきた。

たとえば、
個別指導塾でパンツスーツを着こなす才色兼備の先生
職場で同じ班の3歳上の先輩(ギャル系)
社交性があり、誰とでも仲良くなれる高校のクラスメイト


先生や先輩のような人は憧れるけれど、もし同級生にいたとしたら、友達にはなっていないと思う。
生徒や後輩として慕うくらいがちょうどいい。

先生は頭の回転が良く、帰国子女でノリが良いタイプ。
先輩は私と正反対で陽気。イベントや海、ディズニーが好きなタイプ。


話を聞く分にはおもしろいし、自分もこうだったらなぁ…と思う憧れの存在だ。
ただ自分と違う点が多すぎて、雑談していても自分の反応がおかしくないだろうかと頭がいっぱいになり、どぎまぎしてしまう。
気後れだろうか。
たぶん長時間一緒にいるのは身が持たない。

クラスメイトの子もしかり。
一言二言交わす分にはいいけれど、そこから一歩踏み越えることはできなかった。


一定の距離を置いて、たまに世間話をしながら接するくらいの方が心地よい関係もある。
自分にないものを持っていて、知らない世界を見せてくれるからこそ、彼女たちは輝いて見えたのだろう。


✳︎
友達になって、なんでも心置きなく話して…という関係は人生において貴重だ。
遊びをキャンセルしたり、体調が悪くて会えない期間が長くなったりしても、しょうがないなぁと、辛抱強く待っていてくれる今の友達には感謝している。
そうそう現れる存在じゃないからこそ、今後も大事にしていこうと思う。


一方で、遠くから自分に眩しい刺激を与えてくれる存在もありがたいものだ。
期間限定、場所限定くらいの浅い関係だとしても。
果たしてこれからの人生で出会えるだろうか。
普段から周りの人に対してのアンテナは常に立てておきたい。

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