体験的エニアグラム
人格形成が、いつ、どんなふうに出来上がっていくのかを見守るとき、必ず心の痛みに触れます。
そういうときに、アタマの機能である「分析」や「判断」に注意を向けてしまうことを「回避」と呼びます。
アタマがそうしていることに気づいたら、体感に意識を向けてみる。その痛みに止まってみる。すると、不思議なことに、「その」痛みの根源に降りていく勇気がどこからともなくやってくることがあります。
「その」体験があると、各エナタイプの人格形成を紐解く作業は、もっと容易くなり、もっと気楽な、興味深いプロセスとなってゆきます。
体験的エニアグラムの要は「インクワイアリー」と呼ぶ手法です。そこには内側の探求に向かうための3つの大切な要素があります。
3つの知性
マインド、ハート、からだのそれぞれに知性があります。
マインドの知性は、洞察、分析、調査、判断、直感などをもたらすのに対して、ハートの知性は、さまざまなフィーリングをつかみます。
そしてからだの知性は、たった今いるスペースがどれほど安全か、そうでないのかを常に確認することや、(身体にとって)適切な姿勢を保つために調整をします。
ところが多くの場合、アタマはハートやからだ感覚に介入してきて、いろんなお節介を焼くので注意が必要です。
インクワイアリーでは、アタマもハートも、そして体感覚にも、まんべんなく注意を向けるというレッスンをするので、自分が持っている知性の豊かさも同時に体験できるわけですね。
センタリング(中心にいること)
私たちは右か左の一方、あるいは前か後ろのどちらからに、偏っていることの方が多いです。例えば、たったいま床に足をついて座るか立つかし、左右と前後に体を動かして、どこが中心かなあ、と探ってみると、さっきまで曲がっていたことに気づくでしょう。
そしてまた、この中心にいる、という状態が実はとても心地よく、くつろいだ状態なのだということも。
中心にとどまりながら内面の探求に入っていくと、探求のプロセスはかなりスムーズです。感情につかまっていたり、体の不調に一体化していると、アタマはその居心地の悪さを回避するための方策をあれこれと囁き始めます。
「一杯飲みに行ってスッキリしよう!」
「今日は良く働いた。映画でも観ることにしよう。」
「さっさと寝よう。。。」
などなどです。
一見賢い解決策のようには聞こえるんだけど、実は一時的な回避でしかないことってよくありますよね?
探求の旅をホールドする仲間
インクワイアリーの大きなサポートは、探求の旅を共に進む仲間がいることです。
探求者が、まだ知らない内面の世界を探求するとき(それは繊細なプロセスなので)その空間をホールドしてくれる「聞き手」という存在がいることは、大きなサポートです。
しかも彼らは一切の介入なしに、ただ探求者に対してハートを開いています。(この在りようも学びになる)
これまでの参加者の多くが、「このように聞いてもらった体験は初めて。」「安心して自分の内面に入っていける。」というコメントを残しています。
エナタイプの「何を」体験するのか?
各エナタイプを理解するために、コース内容に付合する適切な「インクワイアリー」が準備されています。
例えば、エナタイプ9に特化したインクワイアリーに、「人びとが平和であることの何が大切ですか?」というのがありますが、これはどのタイプの人にも探求できるテーマです。
そして私たちは時間の許す限り、各エナタイプを理解する鍵となるインクワイアリーをしていきます。
もしここで、自分の「思い込み・信じ込み」に気づくことができたら、あと一歩踏み込もうとしてみると良いです。
私たちの探求の旅は、<私を知る>旅です。それは真実に触れる旅なのです。
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