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noteはじめました

浮雲(私)について

それなりの年月を、ゲーム業界の片隅で過ごしてきました。

家庭用ゲーム機向けのパッケージタイトルからはじまり、ガラケーでのモバイルゲーム、mixiやfacebookなどでヒットしたソーシャルグラフを用いたブラウザゲーム、ガラケーからスマートフォンへの過渡期を支配したMobageやGREEなどのブラウザベースのソーシャルゲーム、スマートフォンの普及に伴うクライアント型のアプリゲームへの移行、中でもLINEアプリの大ヒットをベースにしたLINE GAMEという新たなプラットフォームの台頭……などなど。
様々なエポックメイキングな出来事を、時に目の当たりにし、時にその渦中でもみくちゃにされたりしてきました。

そしてここ数年、新しい流れが来ているなぁと感じているのが「アナログゲーム」「インディーゲーム」そして「ハイパーカジュアルゲーム」だったりします。

「アナログゲーム」

「アナログゲーム」については、ここ数年というスパンでの話ではないのですが、とはいえ以前に比べコンポーネントの制作がやり易くなったこともあり、たくさんの面白いゲームが生まれています。
個人的に、今一番やってみたいものづくりだったりもします。

「インディゲーム」

「インディゲーム」については、Unityなどのゲームエンジンに代表される「開発環境のオープン化」や「開発者コミュニティ」の活性化により、個人や小規模チームでの開発が容易になったことと、App Store/Google Playをはじめ、STEAMなどのプラットフォームの存在が大きいと考えます。
ゲーム制作がどんどん身近に!

「ハイパーカジュアルゲーム」

そして最後の「ハイパーカジュアルゲーム」に関しては、2つのポイントから注目しています。

1つ目はビジネスの観点から。
ゲームのビジネスモデルが、コンソールに代表される「売り切りモデル」から、ガチャやアイテム課金での「IAP(アプリ内課金)モデル」が主流になって久しいですが、ハイパーカジュアルゲームに関してはほぼ「IAA(アプリ内広告)モデル」です。
これは、ゲーム本体にせよゲーム内アイテムにせよ、これまでは「コンテンツ」が商材だったところから、「広告枠」を商材にしているという意味では「広告ビジネス」に近いので、かなり大きな変化だと感じています。

そして2つ目は、ゲームデザインの観点から。
こちが特に面白いなと感じているポイントなんですが、ハイパーカジュアルゲームにおいてゲームが広告を売るためのツールとなっていることが逆に、ゲームのコアな部分に注力できるジャンルになりつつあると考えています。

ゲームデザイナーにとってここが魅力的!

ゲーム業界にいると一度は「面白いからといって売れるわけではない」的な話を耳にすると思いますが、実際に私自身も過去の担当タイルのほぼすべてで、ゲームの面白さとは直接関係しないような「売れる仕掛け」を多く仕込んできました。
もともとは商材としての「付加価値」だったはずが、ガチャがメインのゲームではその「付加価値」こそがメインになるような、いわば逆転現象のようなことも少なくありません。

そんな中で、ハイパーカジュアルゲームにおいてはそのビジネスモデルの性質上、ゲームコンテンツにさほどコストを掛けられないため、コアメカニクスやコアループという「ゲームの面白さ」の部分で勝負することになります。つまり、「いかに気持ちよくさせるか」「いかにもう一度やりたいと思わせるか」といった部分に注力することになります。
これは、ゲームデザイナーとしてはものすごく楽しいというか、本領発揮できる部分です。

もちろん、遊んでもらうためのフックやアイキャッチは必要ですし、広告ビジネスに近いからこそ「広告映え」を考えることも大事なんですが、言葉を選ばずにいうと、「無駄なものを作らなくていい」ゲーム制作が出来るという意味で、ハイパーカジュアルゲームは「ゲームデザイナーにとって魅力的なジャンル」になっていると感じています。

でも、その魅力伝わってなくない??

ただ、ガラケーのアプリやソシャゲの出始めがそうだったように、ビジネスモデルが違うが故にそれまでのゲームの文法とは異なるため、何が面白いのか、なぜヒットしているのかが分かりにくい状態になっているとも思います。特に日本では、どうしても我々が子供の頃から遊んできたようなゲームと比べてしまって、「これはゲームなのか?」となりがちなのも理解できます。

しかしながら、昨年あたりからのハイパーカジュアルゲームのトレンドを見ると、少しずつゲームとして成熟、複雑化してきていると感じます。
雑な表現ですが、どんどん「面白く」なってきています。それこそ、「みんなも遊んでみたらいいのに!」と思うくらいに。

「#ハイつま」はじめます

そこで、自分が遊んでみて面白かったハイパーカジュアルゲームの紹介をしてみようかと思い、こうしてnoteをはじめてみました。
ハイパーカジュアルゲームらしく、気負わずのんびりやっていきますので、気楽に楽しんでもらえれば幸いです。

題して、「#ハイパーカジュアルつまみぐい」

ハイつま_2

略して「#ハイつま」。どうぞよしなに。

※何か質問や聞いてみたいテーマがあれば、以下の質問箱からどうぞ!


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