逆境受験(ひとりぼっちの2ヶ月戦争)第21話[今まで、分からなかったの?]
[前回までのあらすじ]
中学3年生のクリスマスに入塾してきたヒメちゃん。今まで4つの大手塾含め利用していたが成績は、中学1年生から一度も上がらず。
第1志望校は、学力テストで50点以上点数不足。内申点は、合格ライン最低ランク。
学期末テストで成績を上げないと受験すら不可能。試験まで2週間しかないのでこの期間は、全く受験対策ができません。
科目によっては、小学生に戻って復習しなければならないレベルです。
学期末テスト対策は、数学から始めて英語対策に。
<学期末テスト英語対策開始>
私『テスト範囲は、[現在分詞・過去分詞・関係代名詞]だね。』
私『文法は、どのぐらい理解しているかな?』
ヒメ『その名前も覚えてない。何ページにあるの?』
これは、想定内。最初は、現在分詞の文法から説明することにしました。
例題⇒I mean the man sitting on the chair.(椅子に座っている男性です。)
私『現在分詞は、<~ing>で[~している]となるよ。』
私『例文の中で、どの部分かな?』
ヒメ『sitting!』
私『訳の中では、どの部分かな?』
ヒメ『う~ん‥‥。』
私『[~している]だよ。』
ヒメ『う~ん‥‥。』
困った‥‥。分割してみるか‥‥。
私『訳の文章を<椅子に/座っている/男性です>に分割すると分かるかな?』『3つの中のどの部分かな?』
ヒメ『座っている‥‥。?』
私『その通り。よく分かったね。』
皆さんは、そこまで褒めなくてもと思うでしょう。
しかし、成績が低い子供達は自信を失い周囲から揶揄され自暴自棄になっている場合が多いのです。
学校や塾や親からも『何で、できないんだ。』『こんなことも分からないのか。』『お前は、何をやっても駄目だな。』
このようなことを、いつも言われている子供達も多いのです。
子供を見放している親達もいるんです。子供達は、誰を頼ればいいんでしょう。
褒められた子供達は、自信に満ち溢れた笑顔になります。
ヒメ『少し分かった!』
私『次の例題の説明するよ。』
全部で、7問の例題を説明し1題目と同じ方法で授業を行いました。
必ず、教師の一方的な授業ではいけません。問いかけをしながら生徒に考えさせる授業をします。
ヒメ『基礎の文法は、分かったけど例文のme、they、ourとか分からないんだけど?』
私『全く分からないの‥‥。』『中1から今まで分からないで‥‥。』
代名詞からか‥‥。
次回、第22話[次々と問題が‥‥。]