自分の研究テーマは「何学」なのか?を知ること(知の理論)
大学院で学ぶ「学習のデザイン」。今回は知の理論で学んだことを、自分の研究テーマにあてはめて考えてみた内容です。
研究テーマを人に伝えるということ
ここの大学院には、教育を起点にいろんな立場の人が研究テーマを持って学びにきています。教員や校長先生にとっての学校教育、学生相談や運営の立場での教育機関のあり方、企業内研修、若手の育成、ファシリテーションや市民啓蒙など、様々です。
その中で自分は「教員ではないんだけど、デザインの専門性を学校教育に活かしていきたい」という、実務領域とはだいぶ離れたテーマを持って、入学しました。
自分の研究テーマを人に伝えるとき、聞く人が思い描くデザインの捉え方がバラバラになりがちで、前期の演習では説明に少し苦戦していました。ちょうどそんな時に知の理論の授業で、
というお題がありました。これはいい機会だと思って、自身の研究テーマを整理してみることにしました。
私のテーマは「創造設計学」です。
いま時点で設定した研究テーマはこのようになります。
自分にとってのデザインとは「創造」x「設計」です。
創造の知識とは
創造とは、既存のものでは代替できない、新しいモノ・コトを生み出す知識です。新しさを知るための方法としては、感情、知覚、直感、想像など、自身の中から気づく力が特に必要になります。これらも知識領域に含まれることを学んだので、今回の整理に役立てられています。
そして、思い浮かべる(想像)だけではなく、生み出すためにはカタチにしたり相手に伝わる「表現する知識」も必要になるので、芸術の知識などが関わってきます。
設計の知識とは
設計とは、実在できるものがつくれるための知識を意味します。ただカタチづくり表現するだけでは不十分で、デザインは実用されるものでなければいけません。
そのためには、構造として成り立っていること、コストに見合うこと、社会的な需要を満たしていることなど、が設計という概念に含まれます。なので設計では数学・自然科学・人間科学などの知識が関係します。
デザインというと見た目や発想に注目されがちですが、学校教育は「設計」というデザインの学問が足りないと考えて、研究テーマのユニークな点として、新しい切り口を打ち出したい計画です。
創造設計学は何に活かされるのか?
このように定義することで、デザインの知識領域は幅広く適応できます。
工業製品や建築など、従来から対象としてきたデザイン領域はもちろん、音楽を創り出す行為も、デザインに含めて考えることができます。前回紹介した国語の「読書感想文」だって、創造設計の知識を用いた学習ということができます。
なので、デザインは学校教育の基礎科目である国語・算数・社会・理科などどの教科にも適応できるといえます。これが自身の研究テーマです。
学んだこと
知の理論の知識を用いてメタ認知的にとらえることで、自分の知識や、教えたい知識とは何か?を体系的にとらえることができました。
前期の授業はこれでおしまいで、どれもまだまだ基礎の入り口に立った状態ではあるけど、とても大事な基礎固めができた実感があります。後期は知ることや学ぶことの意味を、ここからより具体を深めていきたいと思います。
今回はここまでです。
デザインとビジネスをつなぐストラテジーをお絵描きしながら楽しく勉強していきたいと思っています。興味もっていただいてとても嬉しく思っています。