サステナビリティの本質「ten tree」
「サスティナブルはブームか?」
国内でもサーキュラー・エコノミーやサスティナブルといった言葉は様々な産業でも広がっていますが、特に目新しい概念ではなく、今から約20年前「ロハス」として10年前にはエコポイントやクールビズといった「地球温暖化対策」がトレンドになっては下火になってきた経緯があります。
この原因はどれも企業の加熱なPRにより、上辺だけの製品やサービスといった「グリーンウォッシュ」が溢れてしまい、消費者や支持者の熱が冷めてしまったことにあると考えています。
サーキュラー・エコノミーやサスティナブルといった活動をより定着させるためにも、実際に活動している企業およびブランドの一貫性を理解し、私達がグリーンウォッシュに巻き込まれないよう、真偽を判断できる様になることが重要だと思っています。
「tentree」
「tentree」は2030年までに10億本の植樹を目標に掲げられたアパレルブランドです。持続可能な未来を創造するための最良の方法の1つとして植林活動からスタートした経緯からも、地球環境のことを第一に、その次に商品を販売することを進めていることを掲げています。
さらに「tentree」は植樹を行う中で、同時に可能な限り最小の環境フットプリントでアパレルを作り、より循環的なサプライチェーンを作成することにも取り組んでいます。例としてスウェットシャツでは、他のブランドの一般的なスウェットシャツよりも75%少ない水で製作しています。
「透明性」
サーキュラー・エコノミーやサスティナブルを掲げる企業やブランドにとって「透明性」は絶対条件です。「tentree」では、購入したアイテムごとに10本の木を植えることを宣言しており、ホームページでの活動を詳細に報告しています。
また、instagramでのいいねの数に応じて植樹も行っており、すでに500万いいねを獲得し、50万本の植樹が実現しました。現在も進行中で、次は2,000万いいねを達成したら100万本の木を植えることを表明しています。
「ピープルファースト」
サスティナブルとは本来自然環境のみではなく、人間の環境も含めた概念です。「tentree」では、倫理的な観点から労働者を守るために基準を作成し、パートナー工場では労働者が最低賃金だけでなく生活賃金で適切に補償されていることや適切な休息日と基本的な保険が適用されているか求められます。
「本当のサスティナビリティーとは」
今日、グローバルSPAブランドが利益を優先するあまり、解決すべき課題を前にして、発言を控えたり本当の情報を開示しないといったことは、そのブランドを支持していたファンの良心を深く傷つけ、ブランドが標榜している「サスティナブル」の概念そのもの自体の不信感にも繋がっています。
最後に「tentree」のサスティナブルに関するメッセージで締めくくりたいと思います。「持続可能であるということは、あなたがあなたの人生をあきらめたり、あなたのライフスタイル全体を一掃しなければならないという意味ではありません。地球は、あなたが何にお金を払っているのかをもう少し意識するように求めています。また、tentreeは認定されたB-Corporationであることを誇りに思っています。これは、私たちが従業員、地域社会、そして私たちの環境に対して最高の敬意を払うことを意味します。私たちは、環境への影響を最小限に抑え、倫理的な労働者の権利と安全な職場を持つ人々の幸福を高め、ビジネス慣行を可能な限り透明に保つという社会的責任を認識することに取り組んでいます。」
デザインラボ株式会社
地域企業やスタートアップの「ブランディング」「マーケティングデザイン」「デザイン制作」「DX支援」に取り組んでいるデザインファームです。