林修「勉強は贅沢」!?
林先生は、勉強は贅沢なんだから嫌ならやめろ(正確にはそう”言われた”)と主張しています。
私はこのような認識は全く間違ったものだと思います。
無論、様々な国で「学ぶ権利」が保障されていないことは事実ですし、ある程度自由に勉強できる日本は「贅沢」と思えるかもしれません。
でもちょっと待ってほしい!!
教育とは、時に政治的・経済的「搾取」から自らを守るものです。
そして、社会全体を変えていくために必要なものです。ここでユネスコが1985年に出した「学習権宣言」の文章を見てみましょう。
学習権は未来のためにとっておかれる文化的ぜいたく品ではない。それは、生き残るという問題が解決されてから生じる権利ではない。それは、基礎的な欲求が満たされたあとに行使されるようなものではない。学習権は、人間の生存にとって不可欠な手段である。
引用:ユネスコ「学習権宣言」
このような教育の重要性は、識字教育や初等教育だけに言えるものではありません。高等教育(大学など)を受ける権利も「生存にとって不可欠な手段」と言えると考えています。
毎度繰り返しますが、教育を受ける権利や学習権は、私たちが社会に参加する権利・政治に参加する権利の基盤となるものです。
大学や高校に進学するにも、大変高い学費を払いますが、それに違和感を持たずにいてしまうから、「勉強は贅沢」という言葉が「そうだよね」と思ってしまうかもしれません。
確かに、経済的・財政的課題があるにしても、「教育が無償で受けられること」を目指し続けることに意味があるんだろうと私は思っています。