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トラブルから始まったVR創作の物語。"生きている展示会"であるUniFestaの魅力

 きっかけはたまたまでした。いつも使っているMeta Quest 2が不調だったので、トラブルシューティングをしていた私。トラブルを解消したあと、そのまま何となく訪れたのが、メタバースプラットフォームのResonite、そしてUniFestaという展示会でした。

 Resoniteには以前から時々、観光気分で遊びに行っていましたし、朝早く起きられる日々を過ごしていたときは、ラジオ体操にも参加していました。そんな日常の中で出会ったのが、しずくさんでした。

しずくさんにUniFestaの会場を案内していただきました。

 なんとなく遊びに行ったUniFestaの会場に追いかけてきてくれたしずくさん。会場には、Resoniteの住人の方々を中心に、様々な人が出展したブースやアイテムなど、さまざまな展示を見せていただきました。

 その後の雑談の中で、私も何か作ってみたらどうかという話になり、しずくさんに手伝っていただき、私もUniFestaへの入稿を果たすことができました。ちょっとした会話から始まり、実際の創作へとつながっていく。その時、このUniFestaには大きな可能性があると感じたのです。

まさに「生きている展示会」。UniFesta2024とは

 UniFesta2024は、ソーシャルVRプラットフォームResoniteで開催される、誰でも参加できるノンジャンルの展示会です。出展も参加もすべて無料で、出展者としてアイテムやワールドを披露することも、参加者として様々な出展物を手に取って楽しむことも自由自在です。

 ここでいう「ノンジャンル」とは、本当の意味での多様性があります。ブースや、便利なツール、遊び心溢れるちょっとしたアイテムなど、あらゆる創作物を展示できるイベントでした。

出展物について教えていただきました

 UniFestaの独自性は、単なる展示会の枠を超えた特徴的なシステムにあります。最も特徴的なのが「UniPocket」を使った出展方式です。Resonite内で作品を制作し、そのままUniPocketを通じて出展できる。つまり、制作から登録まで、すべてがResoniteというプラットフォーム内で完結するのです。

 展示方法にも工夫が凝らされています。UniFestaでは、メニュー操作により作品が列車に乗ってホームに到着するという、ユニークな仕組みを採用していました。従来の「歩いて回る」展示会とは異なる、独自の体験を提供しています。

 そして、UniFestaの最も特徴的な点は、出展期間と開催期間が並行して進行すること。これは、イベントが常に進化し続けることを意味しています。会場を訪れる度に、新たな作品との出会いが生まれるのです。まさに「生きている展示会」と言えるでしょう。

展実物を載せた列車がホームに到着します

Resoniteという創造のプラットフォーム

 Resoniteの魅力は、バーチャル空間での創造性を最大限に引き出せる点にあります。私自身、創作活動は自分には難しいと感じていました。それは適性の問題かもしれないし、能力の問題かもしれません。

 そのため、ほかのプラットフォームを含めて、バーチャル空間で創作をする多くのクリエイターや、Resoniteでイキイキとモノづくりをする住民たちに、憧れを抱きつつ、遠い存在に感じていたのです。

 しかし、実際にUniFestaに遊びに行ってみて、Resoniteならではの特徴に気づきました。それは「雑談からコンテンツが生まれる」という点です。前述したように、しずくさんとの何気ない会話から作品作りが始まりました。

 Resoniteの面白さは、そこにいる誰もが持っているアイテムを取り出して、その場で遊び始められること。その場で話して、その場でモックアップを作り、そのまま形にしていく。このような即興的な創造を可能にするのが、Resoniteのシステムであり魅力なのです。

 もちろん、UnityやBlenderを使って1人で作業するのも良いでしょう。しかし、Resoniteではバーチャル空間で誰かと話しながら、共に創り上げていくことができます。

 ノリでたたき台を作り、そのたたき台があるからこそ、また新しい創作のアイデアが生まれる。そして、そのまま展示会に入稿できるのが、ResoniteとUniFestaの素晴らしい点だと感じました。

アイテムを並べてたたき台を作っていきます

様々な遊び方ができるUniFestaの楽しみ方

 UniFestaには、様々な楽しみ方があります。出展作品の数々は、便利なアイテムから面白おかしいグッズまで、本当に多種多様。もちろん、アバターなどもあります。お手軽な習作から意欲的な問題作まで、ありとあらゆる創作物に出会えます。

 これらの作品は、単に見るだけではありません。許可されている作品であれば、自分のインベントリに保存して、いつでもどこでも取り出せるのです。

 気に入った作品を手に入れ、また別の人とシェアする。そんな作品との出会いと共有の連鎖が、Resoniteというプラットフォームで開催されるUniFestaならではの魅力の1つです。

3Dマウスパッドを作っていただきました

 また、イベント期間中は、各コミュニティとのコラボレーションイベントやゲーム大会なども企画されていました。私は参加することができませんでしたが、UniFestaは展示会だけでは留まらない、壮大なお祭りとなっていました。

 ひとりで作品を見て回るのも、友人と一緒にお祭り気分を味わうのも、自由です。それぞれの楽しみ方で、このユニークな展示会を体験することができるのです。

いよいよ、UniFestaが完成する

 明日、11月8日。いよいよUniFestaが完成します。

 私にとって、このイベントとの出会いは本当にたまたまでした。Meta Quest 2のトラブルがなければ、しずくさんと出会わなければ、こうして創作をすることも、UniFestaに展示物を入稿することもなかったでしょう。

無事にブースを入稿できました

 それは私のように創作活動に苦手意識を持っている方にとっても同じかもしれません。「創作は難しそう」「自分には向いていない」。そう思っている方も、ぜひ一度、完成したUniFestaの世界に足を運んでみてください。

 そこには、思いがけない出会いと、新しい創造の種が、あなたを待っていることでしょう。

ジャーナリスト / ライター:咲文でんこ

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