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【未来に残したい愛知の祭り】 内海神楽船

南知多町内海
今は海水浴場のある観光地として有名な南知多町の内海は、江戸時代の頃は「内海船」と言われる千石船の船主が多くいて繁栄していた歴史があります。当時、海運業の繁盛と航海の安全を願ってこの祭りが始まったと伝えられます。旧暦八月十七日に近い日曜日の夜、中秋の名月に近い月明かりに照らされた川面をゆったりと昔の姿のままに進む神楽船の姿は時代の流れを超えて、この祭の見てきた歴史を見せてくれるようです。


神楽船

満月の夜、川面に浮かぶ神楽船の姿は、まるでシャンパンタワーのように美しく豪華。明かりのない静かな内海の町の中にかつての繁栄を映す神楽船はなんともいえない味わいがあります。派手な祭りもいいが、こういう祭りもまた素晴らしいです。

法被が作られた時代が、背中の旭日から何となく伝わってくる

夕方になると提灯が並べられる。電球ではない、ろうそくなので明かりに独特な揺らぎがあって美しい。

旧暦8月17日(十五夜の2日後)に近い日曜日に行われるため、年によっては十五夜にあたる。この年は運良く十五夜に当たった。想像するに、日曜日開催となる前は十五夜に行っていたのではないだろうか。なぜなら、内海の潮時では、旧暦15日より前だと満潮の時刻が、祭りの時間からどんどん離れてしまうからだ。今は水門があるから潮時は関係ないが、おそらく水門ができる前の慣習がそのまま根付いたのだろう。


こんな静かな風情のある風景ですが、歩いてすぐの場所が内海の海水浴場の旅館街なので観光で行くのもいいかもしれない。行くときは開催日が毎年変わるので、南知多町の観光協会に問い合わせて開催日を確認するのをおすすめします。


現在、制作中の愛知の祭り写真集は2023年5月の出版を予定しています。そして10月下旬から、この写真集を全小中学校に寄付するクラウドファンディングを企画しております。こちらのFBページで進捗を随時発信します。

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