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美術館ガレージライブラリー

佐倉市立美術館、通りに面したガレージスペースで「ガレージライブラリー」が開かれている。休館日などにここから展示品などが搬入されるが、開館中は確かにデッドスペースかも知れない。立て看板には「美術館の開館中は、基本的にオープンします。」とあり、以下にこんな文言が続いている。

この場所は、本を中心とした自由な空間です。
置いてある本は、自由に持って帰ることができます。
本を持ってきて、置いて帰ることもできます。
基本的には、なにをしても自由ですが、みんなが楽しめる場所としたいので、他の人が不快に感じることはやめてください。
  
その他にも、いくつかのお願いがあります。(自由と言いながら、うるさいですね。)
 
・公共図書館の本は、置いて帰らないでください。
・火気厳禁(禁煙)です。
・本を大切にしてください。
・百科事典、辞典、参考書、問題集は置いて帰らないでください。
・ごみは持ち帰ってください。
 
お願いは以上です。
 
お気に入りの本が見つかるといいですね。
次に来るときは、お気に入りの本やみんなに読んでもらいたい本を持ってきてください。
持ってきた本が他の人に渡り、他の人が持ってきた本を持ち帰る。
本を通じて、会話が生まれ、人と人とがつながれたら、楽しいですね。
 
しばらくは、こんな感じで運営してみます。

佐倉市立美術館

「うるさいですね」なんて、そんなそんな。うーん、でも事典や辞典はちょっと十把一絡には。お気に入りの本を人に渡すのも難しそう。なんていちいちうるさいのがイケナイ。気になったんならつべこべ言う前にのぞいていきやがれ(あ、自分に言ってます)。

ネコのうしろに「ことばの展覧会だ」とある。

「散文論」「不労所得生活」「吟遊詩人マルカブリュの恋」「相続トラブル対策」「アスペルガー症候群の本」、「風土」もあれば「下町ロケット」もあるぞ。こういう雑多な本棚を眺めていると、活字中毒者はもだえ苦しむ地獄の味噌蔵になる。椎名誠のようにそこまで症状は悪化していないので、垂涎くらいで済んでいるが(本は汚さないようにしてくださいねっ)。

自由に持ち帰っていいと言われると「あれも読みたいこれも読みたい」で結局1冊も持ち帰れない。背表紙を眺めて「ごちそうさま」と言って帰る。今度かつて一度は愛した本の何冊かを持ってこようかな。時々散歩がてら覗いては、まだ本棚で寂しくしている姿を見て哀れに思い持ち帰ったりして。

この日は日曜日ということもあって親子連ればかりだったが、平日はきっと中高年の人たちも立ち寄るのだろう。歴史散策などで街歩きをする人も増えてきた。ちょっと一休みを兼ねて立ち寄るのもいい。「しばらくはこんな感じで」また寄らせていただきます。

落書きボードがあった。解読可能なこの日の書き込みから抜粋。「大造」(誰だ)「残雪」(いきなりブンガク的だ)「こよじーじ」(どんなじいじだ)「ミクだよ」「田中」「秋の空」「つだぬま」「学校」「音楽しゅうかいなくなってほしい」(イヤなのは先生か、友達か。それとも集団催眠をかけられるのか)


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