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アンデルセン公園子ども美術館

天気は晴朗でも風が冷たい真冬の平日、今年はじめてのアンデルセン公園へ行く。人もまばらなこんな日こそと、園内にある子ども美術館に狙いを定める。邪気いっぱいの大人は子どもの邪魔にならないよう(またはその逆ともいう)にしなければいけないので中々機会に恵まれない。

エントランスで迎えてくれたのは、身の丈よりも遙かに高いカラフルなタワーのオブジェ。驚きびっくり10000個の洗濯バサミでできている。高本敦基さんというアーチストの作品で「幾千万の洗濯バサミから見える世界」という企画が開催中だった。

エントランスホールの洗濯バサミタワー。これで10000個。

館内には70000個を使用した作品が展示されていて、床一面を使った目にも鮮やかな光景が現れた。ドミノ倒しだったら壮観だろうな。「おっとっと」なんて言って倒れ込んだら街を破壊する怪獣に早変わりしてしまう。

70000個の洗濯バサミ

巨大オブジェもいいけれど独創的な小品も観てみたいと思っていたら、それは自分で作りなさいなのだ。砂場ならぬ洗濯バサミ場があって、自由に創作に没頭できる。そういえば子どもの頃、飛行機を作ってみたり長くつなげて「蛇だぞー」なんてやって遊んでいた。暮らしの道具はいくらでも遊び道具に変身できた。

ここで自由に選択バサミアートを体験できる。少しだけ持っているオトナが邪魔をしてチャレンジしなかったのが悔やまれる。

子ども美術館にはキャンドルやスノードームなどを作るワークショップ(工作スペース)や「食」「染」「織」「陶芸」「木」というアトリエ棟があってそれぞれ月ごとにプログラムが組まれて様々な体験ができる。

アンデルセン童話の世界もちりばめられているのだけれど、残念ながらさして思い入れはないので流し見で。それでも稚気あふれるオトナたちはゆっくり館内で1時間以上を過ごしてから腹の虫が鳴ったのを合図に退出。

「おやゆび姫」の世界。
「すずの兵隊」のコーナーで発見したカエル。
「妖精の国のロックミュージシャン」たち。ジーン・シモンズがどこかにいそうな気がする。
ワークショップのフロアに展示してあった伊藤航という人のペーパーアート。「海の上の城」というタイトルでモンサンミッシェルやサグラダファミリアをイメージしたという。
らせん階段や小窓まで内部も精巧に作られている。

ロウバイが身ごろなはずと、園内マップを頼りに足を向ける。ロウバイは大寒を過ぎた今頃、晩冬の季語だ。甘い香りが厳しい冬ももうすぐ終わると告げている。義父の急逝で始まった1月もこの日で終わり。

ロウバイ。あんまりうっとり嗅いでいるとアブナイ人に見られる。
アイスチューリップ
ヒイラギナンテン
公園入口のストック



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