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「共創型ビジュアルプラクティショナー養成プログラム」はじまりました

総勢27名のメンバー。場のホスト、オーガナイズ、ハーベスト、受講生のみなさんと、プログラム自体も共創していく約4ヶ月がスタートしました。開始して1ヶ月も経たずして、すでに様々なストーリーが生まれていて、この共創の場に飛び込んでくれたみなさんには、ただただ感謝です!

プログラムでめざすこと

「プラクティス」は、日本語で「実践」や「練習」という意味をもち、好きな言葉の一つです。海外のビジュアルプラクティスのカンファレンスに参加した時、実践歴20年の方も、アマチュアもどちらも「私はビジュアルプラクティショナーなのよ」と言っているのを聞いて、こんな風にありたいな。と感じました。常に、自分自身を実践の場におき、あり方を磨き続ける人

毎日が本番だと息が詰まってしまいそうだから。このプログラムも、一人ひとりが、失敗していい・・・思いっきり練習できる場になればいいなと願っています。

と、すると・・・まずは私自身も失敗を恐れずにさらけ出す練習が必要で、自分の弱さや未熟さと向き合う4ヶ月になりそうです。

プログラムでめざすこと

・目的に合わせたビジュアライズの技術(聴き方、描き方、考え方)の習得
・描くこと以外に必要なスキル(場の設計/あり方/立ち方/企画者,運営者,ファシリテーターとの関わり方等)の習得
・自分らしく活躍すること/自分のありたい姿の探求
・自分や自分の業界に変容を起こしたいというメンバーとのつながり

プログラムが生まれたきっかけ

これは、出村の個人的な思いの話。
この数年、投げやりになるのではなく、白黒つけるのではなく、得体の知れないもやもやと向き合うように心がけてきました。もやもやは、大切な価値観に触れることがあるからこそ生まれてくると思います。一方で、居心地の悪さから、20代の頃の私はすぐ逃げ出してきた(もしくは気づかないふりをしたり、人のせいにしたりしてきた)ような弱い人間でした。

ビジュアライズを通じて、たくさんの個性豊かで楽しい方々と出会う中で、もやもやに対しても、角度を変えてみてみたり、誰かと対話する中でヒントをもらったり、考えるのを休憩してみたり、全然関係ないところに飛び込んでみたりできるようになり・・・ようやく、このもやもやから言語化されてきたことの一部です。

1. フィードバックしあえる場/仲間/対話できる関係性がほしい
2. 目的(ニーズ)に合わせて、描き方や活用法が変わるということを探求したい
3. 仲間との学びあいの中で、多様性(ビジュアライズ自体の多様性/社会の多様性/自分の内側の多様性)に気づく学びのプラットフォームがほしい

 きっかけは、2019年、清水淳子さんと参加したIFVP(グラフィックの世界カンファレンス)。2018年にもデンマークの世界カンファレンスに参加したのですが、去年は、さらに世界中のグラフィック/グラフィッカーの考え方に触れ、そして、目的に合わせた様々なスタイルの実践者に出会ったり、触れたりしたこと、何よりも、淳子さんと何日にもわたり、遠慮することなく考えやもやもやしていることについて対話する時間をもらったことです。

「描くこと」や「完成した絵」が成果物と見られることもあるビジュアライズの技術。「描く行為」にフォーカスされがちですが、実は「描く部分以外」にもたくさんの大切なことがあるのではないか。描く前の準備、目的に合わせた場のデザイン、目的に合わせたマインドセット、起こしたい変容や生み出したいことは何なのかによって変わるプロセス設計。そんな風に考え始めると、現場に立つたびに様々な考えが思いをめぐるようになりました。

目的によって、ビジュアライズの活用方法は様々。記録が目的のグラフィックレコーディングが必要な場もあれば、対話を促すグラフィックファシリテーションが必要なときもあるし、収束フェーズでは、ビジュアライズが場をじゃまするときもある。(この話は後日詳しくまとめたいと思います)

グラフィックは万能薬ではないですが、必要な場面、タイミング、目的に合わせて適切な手法で活用されることで、とてもパワフルに場に必要な効果をもたらすのだと思います。

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思いを巡らすうちに、ビジュアライズの実践者が、自分の影響力に自覚的になりHeart(思い,描く目的)、Hand(描く技術,スキル)、Head(戦略、考え方、マインドセット、何を聴くのか ex,ファシリテーション,プロセスデザイン)を意識的に学んだり、自分に足りなりないところを切磋琢磨できる場があればいいのに、と願うようになりました。思いがあっても技術やスキルがなければ場に貢献でいないこともあるし、技術やスキルがあっても戦略がないと何を聴いたらいいかわからなくなることもある。戦略だけでは、人はついてこないかもしれない。

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今回のような学びの場を私自身がほしい。そして、必要とする方、必要だとまだ気づいていない人に届けたい。と温めてきましたことを、ようやく言葉にして人に話せるようになってきたのが今年。そこに、お互いを尊重しながら、各々の実践を続けて探求している「一緒にしたい」と思える尊敬する実践者のみなさんと出会えたことが重なりました。

実践を通じて切磋琢磨する。人のフィードバックに耳を傾ける。って簡単なことではないと感じる中で、この2つは、今回メイン講師を引き受けてくださった3人の共通点な気がしています。

共創がはじまる

プログラムの軸となる講座のホスト(講師)は、

昨年ニューヨークで開催されたグラフィックの世界カンファレンスで色んな話をしてすっかり魅了されてしまった、ビジュアライズを探求しながら日本のグラフィックレコーディングの可能性を切り拓いている『グラフィックレコーディングの教科書』の著者でグラフィックレコーダーの清水淳子さん

初めて会ったときから、周りを巻き込みながらジャズセッションのようにファシリテートしていく姿に魅了されて、ご一緒することが多くなったワークショップデザインとファシリテーションに精通されている場とコトLABのわっきーさん(中脇健児さん)

そして、対話支援ファシリテーターとして、プロセスのデザインをとても大切にしておられて、安心感のあるファシリテーションが素敵な玄道優子さん

そして出村が担当しています。

これから共に学んでいくメンバーは、一人ひとり異なるバックグラウンドをもち、年齢も専門も、持っている知識もバラバラ。つまり、スタートがバラバラ。そして、得たいスキルも目指したいゴールもバラバラ。そんな一人ひとりがしっかりと「自分が学びたいこと/得たいことを自分自身の力で得ていけるように」。ホストは、一人ひとりの力を信じて、柔軟な器(プログラム)をホールドしていくことが大切だと感じています。だから、プログラム自体も、今回、何か意味があって集まったメンバーに合わせて、生き物のように進化しながらメンバーと共に共創していけるように、意図した余白をたくさん残しました。講座、探求lab、実践lab、特別講座、学びのプラットフォームの他、受講生主体での企画も生まれています。

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⬆プログラムのうち講座のイメージ
山を何度も登りながら、踊り場で休憩したり、険しい山を登ったりしながら一人ひとり異なるゴールを目指します。


メイン講師/デザインチームとの対話

今回「共創型」ということで、プログラム自体も、共創。メイン講師4人の目線を合わせすぎることにとらわれ過ぎず、それぞれの視点から見えている世界、解釈を大事にしながら、多様性も含めて持ち帰ってもらうことを大切にしています。

わっきーさんがまとめてくださったメモの抜粋より

<組むときのポイント>
・組む人との相性。役割分担(言葉でできること、言葉では扱いにくいこと)。分断も理解しておく。
・その場に起きている分断・問題でファシリテーターが拾うもの、グラフィッカーが拾うものを明らかにする
・何回も組むことで自由になる
・バンドのよう。セッションは最初からうまくは中々。焦らない。
<講座の基本的姿勢>
・それぞれが違うスタイルというのを伝えていい。
・標準化ではない。
・最後に参加者からそれぞれの4人講師の印象話があると面白い
・生き様を伝えることでしか語れない姿

詳しい投稿記事はこちら

答えのない場づくりに対して、講師視点で好きなことを伝えるプログラムではなく、受講生が何を持ち帰りたいか、何を学びたいかを中心に進められるように、受講生の中からは、プロセスチーム(デザインチーム(呼び名未定))として「受講生視点からどんなニーズがあるか」を講師、オーガナイジングチームで対話する時間を持ちながら進んでいきます。

オーガナイジングチームの結成

さまざまなビジュアライズの手法に精通されたきっしー☆(岸靖久さん)、そしてビジュアルプラクティショナーを、ファシリテーターの立場から応援してくれている鈴木耕平が担当。

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体験会や基礎講座とは異なり、今回は「本気で伝え、伝え合う」プログラム。基礎講座のときは、いわゆる「絵が苦手でも大丈夫。ペンの持ち方から教えます」という「誰一人取り残さない」スタンスで、「楽しい/わくわく」中心だったかもしれません。

今回は、「本気で現場に立ちたい方、学びたい方」「仕事にしたい方」「一人でできないことをチームとして実現していきたい共創をしたい方」へ、意図的に呼びかけました。

普段は、どちらかというと、歩みがゆっくりのほうが安心な方に合わせて「無理なく楽しく」場をホストすることを好んできました。一方で、今回は「筋肉痛になりながらも、走っていく」「もやもやも含めて学びにしていく」方に焦点を当てていくことを決意/明記しました。その分、オーガナイジングチームが「保健室」のような心のケアや、ほっとできる空間の役割を担うことで、プログラム自体が前に進むことに勇気を持ち続けられるように、参画のグラデーションを意識しています。

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オンラインツールmiroとslackを活用した学びのプラットフォーム

※miroやslackについては、素敵な記事を書いてくださっている方がいるので本文最後に掲載しています。

多様な人が共に学ぶ場では、スタート地点も違うし、学びたいことも違うし、そもそも、ゴールも違う。さらに言うと、人によって閃くタイミング、腹落ちするタイミングが異なってきます。

その中で、日常と並行で走るプログラムだからこそ起きるしんどさや突きつけられることもあると思います。学んだ瞬間に腹落ちする人は少数で、1週間後、1ヶ月後、人によっては、プログラムが終わった後や数年後に「はっ」と気づく瞬間があるかもしれません。極端な話、講座を休んだとして、その間一人で過ごす時間、講座に思いを馳せて自分と向き合う時間に一番気づきが生まれる方もいるかもしれない。誰かの一言でハッとするかもしれない。

だからこそ、この長丁場の中で、いい塩梅の逃げ道や、休憩所もやもやを吐き出せる場所振り返りができる仕組み終わった後にもじわじわと気づき続けられるしかけも大切にしたプログラムになるよう試行錯誤しています。

▼関心のある方はこちら

<プログラムに関する紹介はこちら>

対話型ファシリテーター優子さんが記事で紹介してくださりました。

(全員をご紹介できませんが、必要とされる方にプログラムが届くようにと、faccebookやSNSで発信/シェアに協力いただいたみなさんありがとうございます!この場をおかりいて感謝の気持ちをお伝えさせてください)

生命体のように変化しながら創っていくプログラム

もやもやは、自分の価値観の枠を超えたことに直面しているときに生まれると感じます。しんどいから「考えるのをやーめた」「どうでもいいや」ということも出来るし、自分なりに扱ったり、誰かと対話しながら向き合うことで、まだ自分にはない新しい価値観が生まれたりするとも感じています。それは、視野を広げたり、可能性を広げるきかっけになる。
今回のプログラムも、誰かのそんな時間になればいいなと願っています。

開始するまでの土壌づくりは、ホストメンバー(呼びかけた人やオーガナイズ、講師)中心でしたが、ここからは、全国から集まった20代〜60代、職種も学びたいことも、スタートもバラバラな一人ひとりが、学びの企画をして、余白の部分を創っていきます。生命体のように変化しながら創っていくプログラム、どんな生き物になっていくのか楽しみです!

次回は、プログラムへのこだわりや開始まで〜開始〜のストーリーを少しご紹介したいと思います^^

引き続き、応援お願いします!




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