よそじの台所から【5月31日の夕食 と 先輩とわたし】
残りの
・きゅうりの糠漬け(市販品)
・どくだみ茶(水筒の残り)
and
・鶏手羽元のさっぱり煮(味付:だしまろ酢 生姜薄切り)
・小松菜 わかめ しめじ 長葱 きくらげ のスープ(味付:鶏ガラ)
・豆腐 納豆 コチュジャン
昨日、何年も会っていない人から連絡が来た。
専門学校を卒業してすぐ。いや、卒業前に「研修」として入社した会社の先輩だ。
早生まれのわたしは当時19歳。
先輩は・・・・20代半ばだったと思う。
入社当日欠席していた先輩の印象は最悪だった。
その理由が「ズル休みして彼氏と旅行に行っている」というものだったからだ。
しかもそれを知っていたのは先輩と仲の良かった同僚のみで「あれ?みんな知らなかった?」と悪びれもしない。
翌日出勤してきた先輩は、若い専務に「コノヤロー」と小突かれじゃれ合い、何事もなかったかのように自分のデスクについた。
その後挨拶をすると、顔も観ずに「あぁ・・」みたいな感じだった。
近づいちゃいけない。そんなセンサーがビビビと反応した。
それがなぜか・・いつの間にか仲良くなって、ふたりでお芝居を見に行ったりした。
先輩が地方の家業を継ぐため退職したあとも、会社のFAXを使って手紙を交換し(お互いケータイを持ったのが遅かった)、わたしが退職すると数か月に一回程度10数枚(絵なども書くので枚数が膨れた)ほどの手紙をやりとりした。
忘れた頃ポストに見つける分厚い封筒は、それだけで身体がふわりと浮くような嬉しさがあった。
その後先輩は家業を諦め旦那さんと共に東京に戻り、2家族でキャンプに出掛けたりもした。
わたしが離婚して就活していたころ、なんのスキルもなく諦めの気持ちに支配されると、甘やかしでもなく責めるでもなく「死ぬ気でやった?」と奮い立たせてくれた。
先輩と知り合った会社の部署は全員女性で仲も良く、数年前まで年に1度集まっていた。
先輩とはそこで顔を合わせたり、別の部署の先輩も含め食事に出掛けたりもした。
でも、先輩はその集まりにも顔を見せなくなり、最後に会ったのはいつだったか・・。
LINEの記録は2020年12月が最後だった。
毎年この季節になると
「1年で1番クリスマスが好き」
と言った先輩を思い出しメッセージを送っていた。
でもその返信は素っ気なく、わたしからのコンタクトを控えるようになった。
それ以来のメッセージ。
LINE上でお互いを旧姓で呼び合うと、19歳のわたしが49歳のわたしを覆い隠した。
「来月会おうよー」と書いてきたけれど、先輩の気まぐれはやっぱり・・きっと変わっていないし、「もー」と言いながら尻尾振っちゃうわたしもやっぱり変わっていない。
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