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日日自炊自足【7月3日の夕食 と 克服したはずの食券機恐怖症、悪化する】

夫なし。子は独立。
自炊の習慣で自分の必要をみたす、50代ひとり暮らし。
アレルギー対策に 油をやめ(家にある油はラー油のみ)、お肉、乳製品、卵、小麦粉、お米や砂糖をなるべく減らした(い)食生活。

「家族のためのご飯」を卒業した献立の記録 と 自分を観察する日記。

残りの
・枝豆(味付:塩)
・きゅうりの糠漬け(市販品)
and
・めかじき の味噌漬け
・ごぼう にんじん 油揚げ の煮物(味付:醤油 砂糖 みりん)
・そうめん 納豆 生卵 しそ 茗荷(味付:めんつゆ)
・ルイボスティー

2024年1月24日の note に
日日自炊自足【1月23日の夕食 と 食券機恐怖症】
を書いた。

このあと、わたしが同じ店に出かけたのは先月・・6月のことだった。

食券機に慣れることがない理由の一つには
食券機を設置している店の料理を、そんなに欲していない。
ということがあるだろうと思う。

たとえばラーメン
そしてこの店のそばうどん、てんぷら。

わたしにとってそれらの食べ物は、たまに欲したとしても「だって食券だもの・・」の一言で自分の舌を、胃袋をあきらめさせられる程度のものだった。

食券機のあるあの某そばチェーン店で、約半年ぶりに食べたい!と強く思ったのは「ちくわの磯辺揚げだけ」だった。
前回・・半年前のたった1度のことながら、食券機のプレッシャーに打ち勝った事実はわかりやすく「苦手を克服した」という成功体験として、わたしの記憶にしっかりと根をはった。

だから今回小さく芽生えた迷いは、食券機の扱いよりも磯部揚げの価格

2つで100円。

だった。
これだけでいいのに、これだけが食べたいのに、これだけでは申し訳ないという気持ちが、食券機液晶画面の

「海老天 1本 150円」をタッチさせた。

会計ボタンはない。
清算を促すアナウンスも出ない。
支払いは
画面右脇に表示された合計金額以上の現金を、コイン投入口に流し込めば良い。そうすると左下の食券受け取り口に小さな紙が落ちてくる。
前回学習したシステムを反復し、おつりなしの250円ちょうどを投入した。

受け取った小さな紙を、前回と同じか違うのか記憶もなく見分けのつかない・・カウンター内の外国人店員に「テイクアウトで」と手渡した。

注文から調理してくれるスタイルのその店は、出来上がりに少々時間がかかると知っているので「ちょっと出てきます。」と言って、店の並びの図書館で予約本を受け取り再び店に戻ると、カウンターの上に天ぷらが入っているであろう小さなレジ袋を見つけた。
その袋を手に、またひとつ成功体験を得たという気持ち良さに包まれて、帰宅。

他の食べ物をテーブルに並べ、袋から天ぷらを取り出してみると、透明パックの中には「ちくわの磯辺揚げだけ」しか入っていなかった。



「え、忘れられた・・!?」


あぁ・・・受け取ったとき、なぜ確認しなかったのだ!わたしっ!!
今から戻っても「海老天だけが元々なかった証明」などできるはずもない。

復習しますが

食べたかった「ちくわの磯辺揚げ」2本100円。
おまけで買った「海老天」1本150円

食べたいの欲と金額高低が逆転していて、自分は何にどうがっかりなのか・・がつかめないが
150円を無駄にした
ということだけは明確だった。


「あーーーーーー、なんだよなんだよー!」
ひとり暮らしの家で、声が出る。

「なんだよなんだよなんだよーーー!!」

と、誰かのせいだからこそ、増しに増していた怒り

が・・・・・「あ、え、」と

止まった。

もしかして・・


食券って、品物「ごと」だったんじゃ・・・。
「ちくわの磯辺揚げ」で1枚
「海老天」で1枚

それなのにあたいったら、1枚しかカウンターに出した記憶がない。
食券受け取り口に小さな紙1枚落ちてきたところで、それをつかんでカウンターに持って行って「ちょっと出ます」なんつって、さらりとスマートに効率良く・・ということにばかり気を取られていたけれど



あのあと時間差で、海老天の食券が落ちてきていたんじゃないか?

それを待たずに、あたいったら・・あたいったら・・


『ああああああああああああぁぁぁぁ・・』(声にならない叫び)


先ほどあった「なんだよ」の怒りは消え
食べたいと思ったものだけなら完全に整った食卓の前、誰にもぶつけることのできない名もなき気持ちと恥ずかしさで、しばし脱力した。



7月2日に書いた「忘れられた海老天」

の、ノルマ達成。





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