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いつか「読書が趣味」と 言うまでの記録【読書会の練習 でよせてゆく。】

” みうらじゅん ” が言っていた。
「好きなことなんてたくさんあるはずがない。ましてそれが偶然やってくるなんてない。好きになろうと思って好きになっている。」

この note は
「趣味」と言える何かがあったことがないibitsuが、 必要に迫られ5年前に始めた読書が習慣になり
「嫌い」から「できる」に変化してきたことに気が付いたことから
いつか趣味と言えるまで、読書に自らを寄せてゆく記録的マガジンである。



【イベント】焚き火 読書会「お題:あたたかくなる本」

【日程】2025年2月11日

【会場】さいたま桃月園キャンプ場(埼玉県)


焚き火イベントの詳細に関しては
いつか「読書が趣味」と 言うまでの記録【焚き火と本と語りの会 でよせてゆく。】

に書いていますので、そちらをご覧ください。


ココさんと2人で行き始めた焚火。
今はイベント化していて、毎回8~10人程度の参加者が集まっている。
今回は主催のココさん某本屋店主を含め、総勢10名で焚き火を楽しんだ。


日程はだいぶ前にもらっていて

焚き火と何か・・ のテーマが読書会で
そのお題が「あたたかい」と知ったのはいつだったか。それから



わたしの苦悩は始まった。




未だ「趣味読書」と言えないわたしなんぞが恐れ多い・・と避けていた読書会。
自分の考えに自信のないわたしは、noteにすら本の感想を書けずにいる。
前回焚き火に絡めたことで、がんばって参加した初めての読書会も、他の参加者のお話がうますぎて、noteには「読書会に興味がわいた」と書きながら、あの時のことを思い返してみれば気まずさがよみがえる。

その上、基本図書館利用のわたしは、手持ちの本がほんとうに少ない。
その少なさは、未だ我が家に本棚という家具の必要性がないことからご想像頂きたい。

木箱に入っている何冊か、スツールに積んである何冊か。
一冊ずつ手に取り見直してみる。と、驚くことに
「あたたかい」というお題に、しっくりくるものが 何もない。

当日のことを思うと気が重く


参加をやめようかな。

という考えが日に日に大きくなる。



そんなもやもやとした数日を過ごした、ある時
いや待てよ・・と思う。


ここからは以下 麻倉未稀「ヒーロー」を流しながらお読みください。



〚 いつか「読書が趣味」と 言うまでの記録 〛 は
「趣味」と言える何かがあったことがないが初老女が 
いつか趣味と言えるまで、読書に自らを寄せてゆく過程を、余すことなくnote化した記録的マガジン  で ある。



そうかそうだった・・寄せてゆくのだっ。自ら遠ざかってどうするっ!
だけど・・寄せるってどうしたら!?

みうらじゅん先生は言った。
「ムダ・無意味こそ面白い。」と。

しなくて良い無駄なことを敢えて する。
それが「寄せる(面白い)」なんじゃないのか!?

お前ら!歯を食いしばれ!俺は今からお前らを殴る!!
(ドラマ「スクールウォーズ」滝沢 賢治役 山下真司のセリフ)



じゃぁ
寄せる(面白がる)には、この局面に・・どう向き合えばいいのか。

と視点を変え自問し、出た答えは


「 練 習 」


いとも単純なのであった。

読書会参加にために事前練習をする。
なんて無駄(面白い)なんだ。



うまくできない 苦手だ と思うことは要するに、不慣れ
ということ なわけで。
そういう人がぶっつけ本番でうまくしゃべろうなーんて思うことに、そもそも無理があったわけなのであって
うまくできなくて当たり前だったのだ。
わたしは己の一体・・何を過信していたのだ。


人は言うだろう。

「趣味のことくらいで、何もそんなにかしこまらなくても。適当でいいのいいの」 と。

わたしもそう思う。いや、そう思っていたからこその、前回ぶっつけ本番だったわけなのだけど

得意なことならそれもできよう。
しかしはじめての分野や苦手なことに対する「適当」は


中東料理ファラフェルを「適当に作ってみて。大丈夫テキトーテキトー!」



むしろ難易度が高い。
と、己を練習に導く言い訳を組み立てた。


練習するといっても、本が決まらないことには先に進めない。

参加すると腹を決めてから当日まであまり日がなく、お題に合わせて本を探し、買い、読み、という時間はもうない。

そこで、土曜日に図書館から受け取ったばかりの予約本「刑務所ごはん」を紹介することにした。

むしろ冷たい 冷や飯。
さて、どう乗り切るか。

わたしは台本を書てみることにした。

以下、わたしが書いたものをそのまま掲載する。この中の

「この文字」が、事前に考えた内容(話し言葉で書いています)
「この文字」が、その中から当日話せたこと
★星マークはできるだけ話したかった事

である。
ちなみに自分だけがわかればいいと思って書いたものなので、文章の繋ぎや誤字脱字などは大目に見ていただければ助かります。


刑務所ごはん

本屋さんを前にして(とある本屋店主が参加していました)・・言いにくいのですが
わたしが読んでいる本の多くは図書館のもので、実は本をたくさんは持っていません。

今回「あたたかい」というテーマと聞き、家にある数少ない本を見直してみたところ、自分でも驚いたのですがそういった本が見つかりませんでした。

そこで、テーマからは大幅にずれるのですが、週末に図書館から受け取ったばかりの「ホットな本」を紹介したいと思います。

この本を見つけたきっかけは
今月念願の裁判傍聴に行くことになりまして、裁判を飛び超えてしまうのですが・・関連の本を探していて見つけました。
それからわたしは5~6年ほど自炊で油を使わず煮る蒸す焼くで調理をしているのですが、刑務所の食事もあまり油を使っていないと聞いて、さらに興味が増して借りることにしました。

この本は受刑者の更正支援団体「ほんにかえるプロジェクト」が作ったものです。プロジェクトは元受刑者の方が立ち上げた、受刑者を支援するための非営利団体。
受刑者と文通したり、本を贈る活動をしています。

その文通を通して、食事の内容を知らせてもらうことや
元受刑者の方に聞き取りをすることで再現した刑務所のごはんの画像や、調理レシピが数多く掲載されています。

★この本に載っているのは、もちろん成人の男性受刑者が収監されている刑務所ご飯の再現ですが、画像でもわかるくらいに薄味で・・はじめて知った感想としてはとにかく量が少ない。
★ホリエモンが刑務所から出てきたときものすごく痩せていて驚いたのですが、この食事なら・・と納得しました。
おかわりはもちろんないですし、交換や取っておいて後で食べることも禁止。もしも破ってしまった場合は懲罰の対象になります。

刑務所ではあまり油を使わないと先ほど言ったのですが、揚げ物は頻繁にではありませんが出るようです。
ただし、刑務所で調理したものではなく、レトルトのものを蒸して温めるので、わたしたちが想像する食感とはだいぶかけ離れているようです。
また炒め物も冷凍野菜を使うことで水分が出るので煮物のようになり、噛み応えのあるメニューはとても少ないようです。

これを見てやってみよう・・とは決して思わないのですが・・麦飯に黄な粉やヨーグルトをかけたり、パンに総菜をはさんだりという限られた中でアレンジをしながら楽しみを増やしていました。

刑務所では栄養士が作った献立を、調理担当の受刑者が作ります。
調味料や分量は決まってはいるのですが、調理担当によってセンスが出ることもあるようです。

★社会にいたときは理不尽だと思っていたことが、刑務所に入って自分こそが理不尽なことをしていたのではと振り返る言葉がありました。

楽しみの少ない食事をとりながら、もちろんもう二度と来たくないと更生される方もいるとは思いますが
半面、再犯率が高いということがわかるのが
複数の刑務所での収監経験から、どこの刑務所がおいしいとかまずいなんていう比較談がある部分です。
ちなみに収容される刑務所は、犯罪傾向や刑期の長さなどによって決まるそうで、住所地や本籍地などによって決まるわけではないそうです。

この本を読んで
好きなものを好きな時に好きなだけ食べられるということが幸せである
という単純なことはもちろん
もしも自分の身近に犯罪被害者がいたり、犯罪者や受刑者がいたら
こういう本を楽しむどころか、手に取ることさえ難しかったかもしれないと思うと、見えていなかった・・自分の恵まれている部分を知ったような気がしました。


【交通費】往復約1000円

【参加費】3000円+飲食代

【滞在時間】約7時間


本のインパクトのおかげで、参加者の方と関連したエピソードが広がったことがとても嬉しかった。

台本とは書いたものの
・読んだきっかけ
・内容を簡潔に説明する
・特に気になったところは何か
・読んでみてどう感じたのか
を書き出して、その中から当日思い出せたことを話そうと
何度も読み返したり覚える、ということまではしませんでした。

結果、前回よりはうまく話せた(自分比)という満足感を得ることができました。

以前参加した、本屋さん主催のトークショー。

その後だいぶ時間がたってから、会場となった本屋の店主にお会いする機会があり「あのイベントどうでしたか?」と聞かれた。

わたしは基本的に何でもすぐに忘れてしまうのだけど・・noteに記事を書いていたおかげで、あのイベントから感じたことをスムーズに話すことができた。

その経験からも「話したいことを書いておく」は、わたしにとっては有効だと感じている。



いつか「読書が趣味」と 言うまでの記録。はこちらから。


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