精神を病んで北海道の東の果てに行った
かなり精神が限界になったので、北海道の東の方にに行ってきました。俺は英語を聞くだけで吐きそうになる体になってしまった。日本が終わったらどうすればいいんだろうな、一週間フィリピンに行くだけで適応障害になるんだから。頼むぜ日本の政治家ども、私腹を肥やすばっかりじゃなくて国を良くするために働いてくれよ
北海道に行く前々日にヒトカラに行ってきたんですけど、miwa歌ってたら自然に涙がこぼれていました。たぶんこの世にmiwa歌って号泣する20代男性は俺だけ。
俺はmiwaの「春になったら」って曲がかなり好き。本当に今「どうしていいのかわからない毎日が過ぎて涙だって出ちゃうけど前を向いたら少しは強くなれるかな」って思いながら生きています。
まあ適応障害という診断を受けて、一週間とりあえずお休みをもらったので、せっかくなら一人旅でもしてみようかと思った次第でした。そもそも人生で一人旅というのをしたことがない人間が、そう思うということはやっぱりかなり精神が追い込まれていたんだと思います。
なんで道東を選んだのかというと、日本の果てに行ってみたかった。それとフィリピンに行ったことがきっかけでこうなってるんだから、南の方には行きたくなかった。妻がレンタカーのアンチだから、こういう機会じゃないとレンタカーを使った旅ができない。北の果てはまだ雪が残ってるらしくて久々の運転では怖い、とかの理由で決めました。
行ったところは以下の通り。3日間で410km運転したんですって。東京から神戸がだいたい400kmらしいです。北海道がでかすぎる。
とにかく果てに行って良い景色を見たい、そういう思いでした。初日に行ったのは釧路湿原。細岡展望台という場所に行きました。
大通りから細い道に入って10kmくらい行くんだけど、すれ違えないくらいの道で怖かった。ペーパードライバーなのよ俺は。そんな狭い道で「路肩弱し」っていう看板出すな、補強してくれ。路肩弱しのところで対向車来たら本当にどうすればいいんですか?
北海道、国道とかであってもとにかく道がボロボロです。道の総延長が長すぎて補修に手が回ってないんだと思う。簡単に調べたら雪の影響とかもあるらしい。
そうこうしてる中で細岡展望台に着いた。人も少なくて良い場所です。
細岡展望台、俺の写真がカスすぎてなんにも良さが伝わらないけどかなり良かった。何もない景色がずっとある。精神を病んでる人間が行く場所ですあれは。
しかもめちゃくちゃ静か。無音がうるさい、という場所に行ったのはかなり久々でした。島根ってなんか鳥とか虫とか蛙とか案外うるさいんだよな。
ありきたりな表現ではあるんだけど、俺が思い悩んでることなんか本当にちっぽけに思える、心からそう思える場所でした。
あと本当に誰もいない。30分くらいいたけど誰も来なかったな。管理施設のおじさんがいたんだけど、めちゃくちゃ暇だろ。絶対いい仕事。
夏場に行くとソフトクリームとかも売ってるらしいです。北海道は4月末まで冬の扱いらしく売ってませんでした。
こんな素晴らしい釧路湿原、どんどんソーラーパネルが増えてきているのが問題となっているらしいです。条例かなんかで建築物は建てられないけど、ソーラーパネルは建築物に当たらないとかいう屁理屈で。細岡展望台からはソーラーパネルは見えなかったけど、確かに道中には置いてある場所は結構ありました。
政治家の屁理屈によって美しい眺めを破壊されたら、本当に日本に見切りをつけてしまうかもしれない。海外に行くと適応障害になるのですが……
細岡展望台、最寄り駅の釧路湿原駅から徒歩10分程度のところにあるから免許なしの皆さんにも行けます。よかったら検討してみてください。展望台以外は何もありません。
あと鹿の群れをこの辺で見たね。8匹くらいの鹿が俺が運転してる車の眼の前を通り過ぎていった。一人で運転してたら当然写真撮ることなんかできないわけで、そこが一人旅の良くないところかもしれない。
この日は釧路のドーミーインに泊まり、次の日は根室市の納沙布(のさっぷ)岬に行きました。現実的に到達できる日本で一番東の場所。すぐ3km先には北方領土が見えます。他国が実効支配している土地を生で見る経験、かなり貴重なものだと思います。
私の生まれ育った島根県も隣国と領土問題を抱えているので、北方領土には興味があったんだよな。ひと目見ておきたいというか。2月22日は竹島の日なんですけど、その日には学校で竹島に関するプリントが配られていました。小中高と公立の学校に通っていたからかもしれませんが。
ただ如何せんあいにくの天気。貝殻島という、北方領土の中で一番近い島はなんとか見えたけど、それ以外は全くでした。それでも、実質的に今海外ということになってしまっている場所が眼前に広がっている状況には、なんとも言えない気持ちが広がりました。人生で一回足を運ぶ価値はあると思う。
あと納沙布岬かなり寂れてる。観光客向けの施設もいくつかあったんですけど、尽く閉じてる。展望台を兼ねた100m超のタワーみたいな施設もあるんだけど、コロナ禍以降一回もオープンしていないらしい。
納沙布岬は日本で現実的に行くことができるところのなかで一番東ですから、「朝日に一番近い街」というキャッチコピーがあります。めちゃくちゃ綺麗。だけどだからといって行きたくは別にならないのが難しいところだと思う。先述のタワーもコロナ前は初日の出を見るための需要もあって、最終営業日が元日だったんだって。でもメンテとかもされてなさそうだったし、開くことはもうないんだろうな。
納沙布岬には日本最東端であることを示す看板や、北方領土問題に関する資料館があるのですが、それよりさらに東、本当の一番東の場所に灯台があります。北海道最古の灯台なんだって。どうやら周りが航海において難しい海らしく、灯台を建てる必要性があったらしい。
この灯台の裏側、本当に一番東の陸地に当たる場所には野鳥を観察するための小屋があるんですけど、誰もいないし真っ暗で怖すぎました。中だけ覗いたけどこれって入ってよかったのか?これが民間人が日本で立ち入ることのできる一番東にある建物なんですけど、ちゃんと管理したほうがいいっすよ。
これ以外にもおそらく潰れたごはん屋さんやお土産屋さんなど、廃墟化しているスポットがたくさんありました。北方領土に関する資料館はかなり心が揺さぶられる展示があるのですが、それ以外をきちんと整備したほうが良い。北方領土学習のために根室に修学旅行を招聘しよう!という運動をやってるらしいのですが、さすがにここに修学旅行に来させられるのは生徒がかわいそうすぎる。島根県の公立高校には修学旅行という存在がないので(過去に自殺者が出たから)、修学旅行という存在があるだけ感謝してほしいですが。
資料館もスタッフふたりがずっと喋っててかなり印象悪かったですよ。
そこから根室市街に戻っていろいろ周ったあと、ホテルにチェックインして寝ました。
もし根室に観光に行く人がいたらお伝えしておきたいんだけど、調べて出てくる納沙布岬以外の観光施設には期待してもしょうがないです。時間を持て余して日本最東端にある駅に行ったりしました。海鮮食ってさくっと寝るべき。
次の日は中標津町にある「開陽台」という場所に行きました。小高い台地の上にある展望台なんですけど、とにかく周りに広い牧草地帯が広がっている都合で「地球がまるく見える場所」というキャッチコピーがあります。北海道、キャッチコピー無駄に凝りがちなんだよな。
何がすごいって360度この感じの景色が広がっているところ。雄大な自然を実感できる。
ただ誰もいない。俺と工事かなんかの業者しかいなかった。この展望台の1階にはカフェがあって、はちみつソフトが名物らしいんですけど冬季休業中でした。冬季が長すぎるのよ。
その後飛行機に乗って関東に戻ってきたんだけど、回復してるんですかね?俺は。冷静に考えたらすごい景色見るだけでメンタルが回復するなら、もっと展望台に人がいるべきなんだよな。
根室のホテルでやることがなかったのでずっと考えてたんですけど、ゆっくりゆっくり数ヶ月休んだほうがいい気がしてきました。かなり休職に気持ちが傾いている。
月曜から向精神薬を飲みながら一旦もう一度働きだしていますが、めちゃくちゃな疲れは未だに取れず、現状維持が続いている、といった具合です。体の中に石を積んだままパソコンに向き合っているような感触がある。
明後日には産業医との面談があります。俺はここから先どうなるんだ。ただ元気に暮らしたいだけなのにさ。