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映画日記~「君たちはどう生きるか」

久しぶりに映画に行きました。「君たちはどう生きるか」の最終日でした。このパターン多いです。終わり頃になって、慌てて行くという・・・、

「となりのトトロ」を初めて見たときは感激しました。その他も見ていますが、ジブリ映画に特別な思い入れはないのです。よくわかっていないから。
この作品の評判は分かれた、というか、★で3.5くらい(映画.com)というのは聞いていましたが、あまり先入観を入れずに見ました。


 感想です。長くなるけど、思ったことを全部書きたいと思います。
注※内容にたくさん触れています。すでに見た方だけ用。

①アニメは美しい

 一言で言うと、私は楽しかったです。なぜかグッとくるものもあった。
 とにかく画面がきれい。暗い場面もきれい。
この前見た「すずめの戸締まり」の時にも思いましたが、アニメ映画の美しさに感動でした。風景とか屋敷などの舞台とか、登場人物の動きのなめらかさとか、不気味な塔とか、とにかく全部!実写の映像かと思うところも。

②エンタテイメントしてのスリルとスピード感

 初めから、「これからどうなるのか」とハラハラしっぱなしでした。あぶない場面もたくさんあるのだもの。大丈夫とは思ってもドキドキしました。次々と困難があわられ、真人は周りに助けられながら、切り抜けていく。
 よくできているなあと思いました。
 異界へ入り込む話は好きです。ファンタジーも。

③この映画は何を伝えたかったのか

映画は面白かったらいい。終わった後で、じんわり何かを感じたらいい。メッセージなんかはっきりわからんでもいい。あとでわかるのかもしれない。そうとも思います。

でも、この映画が何を言いたかったのか。そこはやはり大事なところですよね。伝えたかったものは何か。見終わった後、どうしてもそれを考えています。

真人少年は、火事で母を亡くします。父は母の妹、夏子と結婚し、お腹に子どももいる。引っ越してきた場所になじめない。不思議な青サギが現われ、異界へ誘う。真人は消えた夏子お母さんを探しに、果敢に異界へと入っていく・・・。

ガイドブックなどを見ると、ここにはエディプスコンプレックスがあると書いています。

*エディプスコンプレックス:母親を手に入れようと思い、また父親に対して強い対抗心を抱くという、幼児期においておこる現実の状況に対するアンビバレントな心理の抑圧のこと。(Wikipediaより)

やはり、これは少年の成長物語です。「結果、そう来るだろうな」という場面もあるし(お母さんと呼ぶところ)、「何だ?」と分からないところもあるけど。本を読みすぎて頭が変になった大叔父とか。理由が分からん。

 夏子お母さんをほっておけないから、探しに行くのだものね。いやあ、真人は良い子だよ。

④脇を彩る登場人物や動物

屋敷のお婆達が可愛らしい。キリコお婆は大変でしたね。塔の入り口で真人に「行こう」と言われるのだもの。私は真人が「一人で行く」と言うかと思った。でも、一緒に行かないといけなかったのだ。

アオサギは初めは敵対していて憎たらしくて、後半はパートナーになる。滑稽なところもあって、私は何回か、フフッと笑いました。

他の登場人物がよーわからんかった。ヒミとの関係性とか、その存在は何を示しているのかとか、理解ができないままに進んでいった気がする。でもみんな魅力的です。

⑤声優について

誰がどの声なのか、後でガイドブックを見るまで分かりませんでした。豪華メンバーだけど、正直そこまでしなくても良かったんじゃないか、なんて思ったり。

⑥豪華なガイドブック


パンフレットは買う派です。作品を深く知る手助けになります。今回、パンフレットを買ったあとで、ガイドブックがあることに気がつきました。値段は500円高い。でも、思い切って替えてもらった。そのかわり、フードコート寄らずに帰った。ま、シニア料金だし。

パンフレットとの違いは分からない。でも、宮崎駿監督の思いや制作現場の人の声を知ることができて良かった。作成決定から完成まで7年だそうです。絵(画)やイラストがたくさん。とてもきれい。(ここの差かも)
 

最後に

この映画は、宮崎駿監督が書いているとおり、「どうしても作りたかった」作品なのだろうと思いました。一度引退して、10年ぶりに再開した映画作り。真人少年は、宮崎駿監督自身らしい。監督生活の最後の最後に、これを残さずには終われないと思ったのでしょう。

「自分自身」を入れているから、すんなりとは進まなくて、どこか無理が出てきて、それで評価が二分されてしまったのかな、と思いました。(確信は全然ありません)

ジブリ作品って、どうしても期待されるしね。

吉野源三郎著の「君たちはどう生きるか」
宮崎監督も、関係ないと言いながら「きっかけになった」と言っています。きっと監督が少年時代に読んで、心に温めてきたのでしょう。(私はまだ読んでいない。読まなきゃね)

この前大学のスクーリングで、ジブリが大好きな心理学の先生が「となりのトトロ」の深層心理を解説してくれました。この映画はどんなふうに解説してくれるのでしょうか。聞いてみたい。


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