文庫フェア~古典はどのくらい入っているか
この季節になると、文庫フェアが始まります。
新潮文庫・集英社文庫・角川文庫。本屋さんに行くと、ディスプレイも楽しいです。
先日は駅ナカの本屋さんに入りました。駅ナカですから小さい本屋さんですが、本の揃え方が私に合っていると言うか、なぜか買いたい本が並んでいるのです。大きな本屋さん、小さな本屋さんとそれなりにメリットがあります。
あまり行かないところなので、今日は記念に文庫本を一冊買って帰ろうと思いました。中から選んだのが、宮本輝著『灯台からの響き』です。
正直に言うと、文庫フェアのおまけというか、「一冊買うとその場でひとつプレゼント」がほしかったのです。
でも、お店の人がくれたのは、それぞれの文庫フェアの小冊子3冊。「つけときますね」と言って、丁寧に買った本とその3冊を輪ゴムで止めて渡してくれました。
「あのお、ひとつもらえるのは?」と聞きたかったのです。でも、いかにもそれが欲しいみたいじゃないですか。ひょっとしたらまだ始まっていない?もうなくなった?この店では扱っていない?
どれかとおもいましたが、聞くのはやめて店を出ました。どうせ市内の大きな店で1冊くらいは買うと思ったので。(やっぱりほしいんだ)
さてさて、ここからが本番です。
この前書いたように私は話題の本、新刊を読む傾向があるということに気がつきました。それはそれでいいのですが、「古典を読め」と言ったのは、我が師匠の近藤康太郎氏です。
先日はもう一人の師匠、若松英輔氏も言われていました。だから、ちょっと古典に注目してみようと思ったのです。
何を持って古典というのか、おふたりの意とするところと違うかもわかりません。でも、せっかくもらった文庫の小冊子。この中に古典と呼ばれるものがどれくらい入っているか、私の独断と偏見で判断して調べてみました。
この3冊の中では、私は新潮文庫のが見やすかったです。物語風になっていて楽しい。読みたいと思う本も多かった。なので、それから。
本を分けています。せっかくなので、そのジャンルに合わせて紹介します。
恋する本
・「ティファニーで朝食を」 カポーティ
・「雪国」 川端康成
・「こころ」 夏目漱石
・「あしながおじさん」 ジーン・ウェブスター
シビレル本
・「シャーロック・ホームズの冒険」 コナン・ドイル
・「十五少年漂流記」 ヴェルヌ
・「マクベス」 シェイクスピア
考える本
・「塩狩峠」 三浦綾子
・「蜘蛛の糸・杜子春」 芥川龍之介
・「罪と罰」 ドストエフスキー
・「センス・オブ・ワンダー」 レイチェル・カーソン
・「沈黙」 遠藤周作
・「黒い雨」 井伏鱒二
・「車輪の下」 へッセ
ヤバい本
・「人間失格」 太宰治
・「変身」 カフカ
・「檸檬」 梶井基次郎
・「異邦人」 カミュ
・「月と六ペンス」モーム
泣ける本
・「星の王子さま」 サン=テグジュペリ
・「新編 銀河鉄道の夜」 宮沢賢治
・「老人と海」 ヘミングウェイ
100冊中22冊です。
さて、どうでしょうか。
それって古典?というのものがありましたか?わたしが全然知らなくて入れていないものもあると思います。また、この他にもう今後絶対に読み継がれて「古典」に入ると思われるものもありそうです。
で、エラそうに書いていますが、アンタどれだけ読んでいるの?という話です。読んでいるのもある、読んでいないのもある。当たり前か。「黒い雨」は去年の文庫フェアで買って、先日読みました。(遅っ!)
遠い昔に読んだとか、題名だけ知っていて読んだ気になっている本が多いと思いました。ちゃんと読んでいない。学生の頃に読んだのと今ではきっと違うと思うし。
読んで「良かった!」と思ったのは、「塩狩峠」「沈黙」「老人と海」 シャーロック・ホームズは好きで、よく読みました。
では、読みたい本!
「センス・オブ・ワンダー」は読まなくちゃと思う。あと、「星の王子さま」もちゃんとは読んでいない。「銀河鉄道の夜」も。
ちなみに、同じ基準で数えたら、集英社文庫は4冊、角川文庫は13冊でした。新潮文庫が断然多かった。文庫自体の特色もあるのでしょうね。
最後に。
あくまでも文庫フェアは、夏休みに「想像力の旅に出よう」(新潮文庫のチャッチコピー)「この夏、1冊分おおきくなろう」(集英社文庫)という企画なので、その視点からの選書だと思います。
今回、「古典」に注目してみましたが、それ以外の本で、読みたい本がたくさんありました。ボチボチ読んでいきたいと思います。もちろん古典も。
みんな「自分の1冊」に出会えたら良いですね。
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