読んだ本について手紙を書く。本好きから本好きへと書く手紙。往復書簡。手書きの必要はありません。ここから始まった往復書簡がいくつもあります。あなたの手紙、待っています。
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#批評
何が「書くこと」に駆り立てるのか——石村博子『ピㇼカ チカッポ 知里幸恵と「アイヌ神謡集」』、沢田猛『カネト 炎のアイヌ魂』
拝啓 いまだ出梅の知らせもないままに、炎威ばかり厳しさを増します。御身体はかわりありませんか。 便りを重ねるたびに落ち着きも増すあなたの筆を頼もしく感じ、両の手で押し包むように読みました。ほとばしる想いが心地よい。 『シャルロッテ』があなたの胸に大きく響き、新たな決意の源になったことを嬉しく思います。よい「物語」は勇気を与え、行動を促します。この「物語」の部分を「目標」「助言」「友情」などに置きかえても、この文は通用します。私はこれを、ものごとを判断する基準として活用し