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【詩】感情

荼毘に付した喜怒哀楽を
洋上に撒いた
暗い海底に沈んで
もう浮上することはないと思えた
ところが絶えず波はあり
岸辺に打ち上げる
誰かが拾う石や貝やシーグラス
そこから滲む喜怒哀楽が
カタストロフィに色を塗る
その絵を首からぶら下げて歩けば
振動が扁桃体を震わせる

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