【詩】酸化した青空

ルーティンという忙しい退屈の中で
何度も自分を殺し
口から漏れ出たのは
「承知しました」

葛藤を舌に載せ
無機質な会話を次から次へ
無塩のパンを食むようにして
乾いた口をパクパクさせた

時計を虎視眈々と監視して
ジャストで表へ転げ出た

青息吐息

酸化した青空は出火して
雲に燃え広がっていた
煤けた影がのびていく

右肩の下がった背中
駅の雑踏に紛れていった

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