マガジンのカバー画像

とっても短い小説

5
運営しているクリエイター

2015年9月の記事一覧

ひとつではない時の流れ

ひとつではない時の流れ

目を閉じて呼吸を整える。
いつものとおり、
私は私の心地よい場所へ行く。

そこは

いつも
快適な空間であり続け、
どんなときでも
私を待っていてくれる場所だ。

今は夜空が美しい。

窓いっぱいに広がる夜空を感じながら
心地よいソファに身を沈め

やはり目を閉じて呼吸を整える。

ここ、にいながら
ここではない時間と空間へ繋がるほんの小さな穴に集中する。

私はいつの間にか小さな赤い靴を手にし

もっとみる