ベトナムの文化遺産。しっとり食感に驚く、霧干しライスペーパー
シンチャオ! ベトナムごはん好きのわん吉です。
ベトナム料理に欠かせない存在のライスペーパー。ベトナムでスーパーに行けば棚一面がライスペーパーです。
店頭に並ぶライスペーパーはパリパリに乾いたもの。それを水に浸して柔らかくしてから巻物にするのが、ライスペーパーの王道の使い方です。
無形文化遺産にも指定された、チャンバン村の露干しライスペーパー
ベトナム南部、カンボジアと国境を接するタイニン省のチャンバン村に、ちょっと変わったライスペーパーがあります。通称、「露干しライスペーパー(Bánh tráng phơi sương)」。
どんなものかというと、ひと手間もふた手間もかけたライスペーパーだということ。
通常は、米粉を溶いた汁を丸く広げて蒸してから天日干しで完成!ですが、チャンバン村のライスペーパーは、蒸したものを2層にして天日干しするところから違います。
干した後には一枚ずつ焼く工程があり、火が通って乳白色になったライスペーパーをもう一度干すのです。
2度目に干すのは夜から朝にかけて。夜霧や朝露の湿気を吸い込んで、ライスペーパーが柔らかくしっとりと仕上がります。
柔らかさゆえ、水を使わずにそのまま具を巻いて食べることができるうえ、口当たりもしっとりとやさしいのが特徴。
「チャンバン村にしかないライスペーパーを作ろう!」。村人たちの熱意から生まれたという霧干しライスペーパー。ベトナムの国家無形文化遺産にも指定されている、実はすごいライスペーパーなんです。
チャンバン村のライスペーパーごはん
霧干しライスペーパーごはんセットは、Bánh Tráng Trảng Bàng(バイン・チャン・チャンバン)。食堂で注文すると、こんなにもりもりのセットが運ばれてきました。
山盛りの野菜と、茹で豚のスライス、ベトナムなますと霧干しライスペーパー。もやしときゅうりも見えます。つけだれのヌクマムも。
食堂のおばちゃんに巻き方を見せてもらいました。
わん吉もさっそく巻いてみます!
いつも見るライスペーパーとはちょっと違う、チャンバン村の霧干しライスペーパー。たっぷりのハーブと野菜で巻くヘルシーなベトナムごはんです。ベトナムで見かけたら、ぜひ味わってみてくださいね。