ポスティングを実施するメリット・デメリット 効率の良い方法は?
ポスティングを実施するメリット・デメリットについて解説していきます。ポスティングは、チラシさえあればすぐに始められる手軽さが魅力です。目的やターゲット層、商圏を絞って業種に合わせた戦略的なポスティングを行うことで、事業所のコストを抑えて販促の費用対効果をアップすることができます。ポスティングの特徴やコツ、注意点などを踏まえて、求人や集客、プロモーション、お問い合わせにつなげるなど販促に活用してみてください。
ポスティングを行うメリットとは?
ここでは、ポスティングを行うメリットを5点紹介します。他にはないポスティングならではの強みを活かし、自社の販促活動に活かしましょう。
チラシさえあれば手軽に始められる
ポスティングはチラシさえ用意できれば、業者に依頼せずとも自分で投函することもできます。他の広告手法として、新聞折込やDM(ダイレクトメール)、ウェブ広告などがありますが、チラシさえあれば自分達でも情報を発信できるという点では始めるハードルが圧倒的に低いといえるでしょう。ポスティング会社に依頼する場合は1枚5円から10円前後が相場となっています。
幅広い年齢層にアプローチできる
チラシを配布する代表的な方法として、ポスティングの他に新聞折込がありますが、新聞の購読者は年々減少しています。加えて、購読者層は高齢者が多くを占めるため、必ずしも御社のターゲット層にマッチするとは限りません。新聞折込は、チラシを届けられる対象がかなり限定的になってしまうのに対し、ポスティングは購読者・年齢層に関係なく届けることができます。
ターゲットやエリアの絞り込みの小回りが利く
新聞折込の場合は、配布エリアの最小単位は販売店のカバーしているエリアごとです。一方、ポスティングの場合は、町丁目まで選定できるので、より詳細なターゲティングができます。クレームがあった世帯には配布しない、など、世帯単位で配布するか否かを選択することもできます。集合住宅のみ、戸建て住宅のみ、というセグメントも可能なので、ファミリー世帯向けに発信したい情報であれば、大型マンションなどが含まれる集合住宅のみを選択する、といったことが可能です。商圏内でもターゲットがいるエリアが明確になっていれば、費用対効果を高めやすいでしょう。
必ず一度は人の目に触れる
チラシは有形物のため、人が「手に取る」というアクションを伴います。そのため、必ず一度は人の目に触れるチャンスがあると捉えることができます。そのため、複数回ポスティングを行うことで、認知拡大を狙えるでしょう。もともと興味がなかった商品やサービスでも、繰り返しポスティングされた情報を目にすることによって、次第に好意的な感情が起こってくる「ザイオンス効果」も期待できます。一度配って反響がでなかったからと諦めず、継続的にポスティングすることで見込み客を育てていくことにつながります。
サンプルなども配ることができる
サンプル(試供品)やノベルティなどの立体物も配ることができるのはポスティングならではのメリットです。チラシのみの場合より費用はかさみますが、インパクトを持たせられるため反響につながりやすいでしょう。また、チラシのみのポスティングが多い中で、立体物がポストに入っていれば目立ちます。他のチラシで埋もれずに見つけてもらいやすく、配布した情報を読んでもらえる可能性が高まるでしょう。
このほか、ポスティングの効果に関してはこちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
ポスティングを行う際のデメリットとは?
ポスティングにはメリットがある一方、ポスティングは人の手で行うため、どうしても配布数に限りがあったり、直接的な成果が把握しにくいなどのデメリットがあります。販促の目的と照らし合わせながら他の広告手法と比較し、商品の宣伝に最適かどうかを判断しましょう。
遠隔地や住宅地がまばらなエリアは単価が高くなる
ポスティングの費用の多くを占めるのは、配布スタッフの人件費です。そのため、都心部のように、住宅地が密集しているエリアは効率的に配れるため、配布単価は比較的安くなりますが、住宅地がまばらな地方や、山坂が多く戸建て住宅が点々としているエリアでは配るのに時間がかかるため、配布単価が高くなったり、配布不可というケースもあります。見積りを取る際に単価が高いと感じたら、それは地理的な理由によるものかもしれません。ウェブ広告を配信するなど、他の手段を検討するとよいでしょう。
成果が把握しにくい
購買につながったのか、数値的な成果が見えにくいという点も特徴です。マーケティングを実施する上で、費用対効果を計測することは必須です。メールやウェブ広告など、オンライン施策であればユーザーの行動を数値で把握できますが、ポスティングしたチラシやパンフレットが読まれたかどうかは確かめることができません。閲読率を把握することは難しいものの、チラシにQRコードなどを付けてウェブサイトにリンクする場合は、URLに必ずパラメーターを付けて、チラシ経由のサイト閲覧かどうかをオンライン上で確認する計測方法も可能です。
配布量は限定的になる
人間が1日に配布できる量には限界があります(配りやすい場所で2,500~3,000枚)。メールのように一斉送信はできず、全て人の手で各世帯のポストに投函していくためです。費用をかければ、より多く配布することもできますが、人力のため限界があります。特に社内で対応する場合は、従業員の仕事の負担も大きくなってしまいます。また、ポスティングは、部数によっては配布完了までに数日間かかりますが、新聞折込であれば当日中に完了します。ウェブ広告の場合も、費用をかけるほどより多く配信することができます。特定の地域で認知を広げたい場合にこそポスティングが有効になります。
効率良くポスティングを実施する方法とは?
効率よくポスティングを実施する方法について、いくつかのステップごとに紹介します。ポスティングは、ただ闇雲に行っていても効果が見込めません。目的やターゲットの興味を明確にしながら、戦略的にポスティングを行う必要があります。
ポスティングの目的を明確にする
「誰に」「どのような内容」を伝えるのかというポスティングの目的を事前に決めることが必須です。前項でお伝えした通り、ポスティングは配布する量も限られるため、見込み客のみに情報を発信することがポイントとなります。そのため、商品を購入する可能性があるのは誰なのか、どのような内容を伝えれば商品が欲しくなるのかといった戦略を練り、商品の情報を訴求していくことが重要です。
ターゲットに合わせてチラシを作成する
チラシは商品のイメージに合う色味やデザインを用いて、ターゲットに合わせて作成しましょう。ひと目で何を伝えたいのか、わかりやすくキャッチコピーを入れることも大切です。例えば、若年層ターゲットにした飲食店のチラシであれば「来店時にご飯1杯お代わり無料!」といった文章と一緒にクーポンをつけたり、主婦をターゲットにした化粧品のチラシであれば「チラシを持って店舗に来店した人だけに試供品をプレゼント!」などの期待感を高める文章も効果的です。チラシに画像を入れると読み手に情報を伝えやすいため、なるべく盛り込んで作成しましょう。
ポスティングの効果を振り返る
ポスティングをした後は、ポスティングの影響で商品を購入した人がいるかどうか、振り返って確認する作業が必要です。購入動機をアンケートなどで確認したり、チラシに来店時に使えるクーポンを付けて回収率を確認したりするなど工夫を施しましょう。
チラシからウェブサイトに誘導する場合は、QRコードで読み取るURLに必ずパラメーターを付けて、チラシ経由のサイト閲覧かどうかをオンライン上で確認できるようにしておきましょう。ポスティングの効果測定は、エリマーケティングツールを使うことでオンライン上で管理できます。
ポスティングを行うときに注意すべきことは?
ポスティングはクレームにつながることもあるため、注意点を踏まえて実施する必要があります。専門のポスティング会社に依頼する場合も、下記の項目に対してどのように対応しているかを事前に確認するといいでしょう。
集合住宅では管理人に必ず許可を取る
集合住宅にポスティングする際は、必ず事前に管理人に許可を取りましょう。無断でポスティングしていると、住人の方と鉢合わせたときに、トラブルになりかねません。最悪の場合、クレームの影響で会社や商品の印象が悪くなる可能性もあります。無用なリスクを回避するためにも、必ず実施しましょう。
ポスティングのよくあるクレーム8つについてまとめた記事はこちらからご覧いただけます。
空き家や空き部屋には投函しない
住人がいない部屋へのポスティングは無駄になるため、空き家や空き部屋には投函しないことも鉄則です。判断する目安として、郵便受けにガムテープを貼っていないか、チラシを溜めていないかなどを確認するのがおすすめ。人がいないと判断したときは、地図などにメモしておきましょう。次回のポスティングの際に、空き家や空き部屋を避けてポスティングするのに利用できます。
また、チラシなどの郵便物がはみ出るくらいポストがいっぱいになっている場合も配布は控えます。風などでチラシがポストから出てしまい、クレームにつながりかねません。無理に押し込むのも、他の郵便物を破損する可能性があるのでNGです。
住民の迷惑にならない時間帯にポスティングする
ポスティングは、住民の迷惑にならない時間帯に行うことが大切です。早朝や深夜は怪しまれて印象が悪くなる恐れがあるため、目安として、22時~翌4時は投函しないのが無難です。また、配布エリアによって通勤などで住人が出入りする時間帯も控えます。人通りなどを確認して、迷惑にならない時間帯を選びましょう。
悪天候の日はポスティングを控える
紙は水に濡れると傷みます。雨の日にポスティングをすると、濡れたチラシでポスト内にある郵便物も濡らしてしまう恐れがあるため、雨の日はポスティングしないのが無難です。また、風が強い日は、配布するチラシが飛んでトラブルになりかねないので、よく注意する必要があります。悪天候の日に限らずですが、チラシはポストからはみ出ないように、全体がポストの中に納まるように投函するのが基本です。
ポスティングを実施するメリット・デメリット まとめ
ポスティングを実施するメリット・デメリットについてお分かりいただけたでしょうか。ポスティングは、戦略にエリアやターゲットを絞り、継続的に行うことで成果を出すことができます。回を重ねるごとに振り返りを行い、反省を次回に活かしていくことが、ポスティングの精度や効果を高めていくことにつながるのです。思うような反響が出ずに悩んでいる方、これから新たな地域でビジネスを展開していく方は、ぜひポスティングを実践してみてはいかがでしょうか。